2004-08-16 Back to HomePage
 
こんにちは、自然風景写真館の鳥越です。

自然風景写真館ブログの第81号をお届けいたします。



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 鳥越の個展 "Symphonic Forest II"『森の交響詩II』は、7月31日より小田
原市・鴨宮会場に移動して開催されています。小田原近辺にお住まいの方は、ぜ
ひいらしてみて、美しい森の風景の数々をどうぞお楽しみ下さい。
特に、A1ノビサイズ(90cm×60cm)の大判プリントは圧巻ですよ!
会場場所などの情報はこちらのページをご覧下さい。
↓
http://tory.com/j/exhibition/index.html
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-= §1.ギャラリー更新情報 =-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=  Photo Gallery『フォトギャラリー』は、このブログ発行に合わせて 毎週月曜日に更新されます。今週の新作は以下の通りです。 http://tory.com/
にアクセスして、 Photo Gallery『フォトギャラリー』のページをご覧になって下さい。 ■ギャラリーに追加された新作リスト Img02094 "The cocktails of beams." 『光線のカクテル』 Img02134 "The serious face of cat." 『きまじめな猫』 Img02174 "Solidago virga-aurea ssp." 『コガネギクの上で』 Img02325 "The deep red in the forest." 『深き赤』 Img02393 "The clouds at sunset time." 『夕暮れの雲たち』 Img02406 "The melodies of ripples." 『さざ波の旋律』 Img02420 "The dawning of snow land." 『雪国の夜明け』 Img02449 "The shop curtain of a weeping cherry tree." 『シダレザクラの暖簾』 ■ギャラリーから削除された作品リスト --- 削除された作品はありません --- =-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-= §2.今週の新機能! =-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-= ・『オススメ撮影スポット検索』の作例写真に「撮影データ」を付加しました。  写真のデータに興味のある方は、併せてご覧下さい。 http://tory.com/j/others/index_location.html
・『リンク集』の『お気に入りソフト』のページを大幅に更新しました。  今回、特にオススメするのは、"JAlbum"というウェブフォトアルバム自動作成  ソフトです。先週の取材で行った「奥利根源流部遡行」のウェブ写真集を、さっ  そく作成してみました。詳しくは『季節の便り』をご覧下さい。 http://tory.com/j/others/links/
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-= §3.今後のリニューアル予定 =-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-= ・作品人気投票ランキング集計画面 ・「お気に入り」システムの作成 ・フォト検索ページの作成 ・お勧め撮影スポット検索ページの作成 ・写真販売システムの作成 ・撮影機材紹介 ・特別展示室(タペストリー表示など) =-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-= §4.季節の便り =-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=  大陸から前線がやってきて、日本列島は全国的に雨模様の週末になりました。 気温も涼しくなって、ようやく過ごしやすい一日になりましたね。 こう暑い日が続くと体調を崩しやすくなってしまいますが、このような日が間に あると、なんとか持ち直せるのではないでしょうか。  さて、先週は神奈川県勤労者山岳連盟のメンバーに同行して、利根川源流部の 遡行に参加してきました。3日間に渡る行程のため、少々長いレポートとなりま すが、どうぞお読み下さい。  みなさん良くご存じの利根川(とねがわ)は、「日本で一番の大河」という意 味を込めて、別名を『板東太郎』(ばんどうたろう)と呼ばれています。 (ちなみに、九州の筑後川が「筑紫次郎」、四国の吉野川が「四国三郎」と呼ばれ ているそうです)  その長さは322kmあまり、長さでは信濃川に譲って日本で2番目ですが、しか し関東平野を潤すその流域面積は堂々の日本一。その源流部は深遠で、本当に山 の中の山の中、といった感じで、現在でも容易に人を寄せ付けません。 http://www.mapfan.com/index.cgi?MAP=E139.7.13N36.59.52&ZM=5
 関越道の水上I.C.を降りて、関東の水瓶として有名な『矢木沢ダム』に向かい ます。ダムの堤防から奥利根湖を望むと、その広さに感心しますが、しかし今年 はあまり雨が降っていないようで、森と湖面の間には乾いた土の斜面が見られま した。
 奥利根湖は今から37年前の昭和42年に完成。昔は奥利根湖の湖岸を行く登 山道があったらしいのですが、しかし湖の入り江は複雑に入り組んでいるので、 バックウォーターラインまで到達するのに2日もかかってしまいます、そこで現 在はボートによるアプローチが主流になりました。これなら20〜30分ほどで バックウォーターラインまで到達できます。
 朝の6時ごろ出発したので、湖には低く朝の光が入り込み、ゆらめく湖面にき らきらと反射しています。湖面にはうっすらと目に見えないほどの霧がたちこめ ているらしく、そこに光が入り込むと光のシャワーのようになってとても綺麗で した。
 さて、ボートを降りて装備を背負い、いよいよ奥利根本谷への遡行を開始しま す。
 利根川源流部は、関東地方の水源地ということもあり、自然環境保全地域に指 定され、いっさいの開発行為が禁止されてきました。そのため、上流部には人工 物がいっさい無く、その流れはあくまで清らかで澄んでいます。
 透き通って河床を映し出す水。また、ゆらゆらと揺らめく水面に対岸の緑が反 射して緑映となり、見ているこちらの気持ちまで澄んできます。

 天候は快晴に恵まれ、周囲の奥利根原生林の森の緑が、雲一つ無い青空の中に 映えます。
 さて、沢登りコースの中でも、この奥利根本谷は、その長大さと難度で一級品 に数え上げられます。専門書のグレード判定では「5級」となっています。 (※ 沢登りでは、1級が最も易しく、級が上がるごとに難しくなる)  この日は天候も穏やかで、ここ最近の少雨のために水流は少なく、非常に易し くなっているとはいえ、荒々しい自然のまっただ中に居ることには変わりありま せん。所々では川の幅が狭まり、両側が岩に挟まれて急流となり、遡行者の行く 手を阻もうとします。
 初日の行動を終えて、河原の土手に簡易テントやタープを張って、寝床をしつ らえました。
〜〜〜・〜〜〜・〜〜〜・〜〜〜・〜〜〜・〜〜〜・〜〜〜・〜〜〜・〜〜〜  さて、2日目が始まりました。1時間ほども河床を進むと、曲がりくねった谷 の先から、ひんやりとした冷気がただよってきます。深い利根川の源流では、夏 でもなお雪渓が残っています。それがスノーブリッジとなって、谷の両脇にまた がり、今にも崩れ落ちそうになっているのです。
 雪渓の真下を慎重に粛々と進みます。雪渓は所々で溶けて穴を開け、そこから 外の光が差し込み、まるで怪物のはらわたの中を進んでいるような錯覚を覚えま した。

 いくつかの雪渓は崩壊して、その残骸であるスノーブロックが谷に散乱してい ました。
 圧縮された雪の固まりは、氷ほどではないもののコンクリートの固まり のようなもの。こんなものの直撃を受けたら、人間などあっと言う間に潰れてし まいます。慎重に通過しなければなりません。
 幾つかの雪渓をクリアして、やっと生きた心地が戻ってきました。ここから先 は今度は滝が出現してきます。  こちらは『魚留の滝』(うおどめのたき)。水流が激しすぎて、ここから先に は魚がさかのぼれないような滝のことをよくそう呼びます。
 こちらは『ヒョングリの滝』です。なぜヒョングリと呼ばれるのは分かりませ んが、一段目の岩棚で水が跳ね上がってから流れ落ちる様は、まるで水が踊って いるようにも見えました。
 そして『大利根滝』は25mの落差を誇ります。右手の岩棚を、安全ロープを 使いながら慎重に登って行きます。水量が少なくなっているとはいえ、やはり凄 い迫力でした。
 メンバーの中には釣りに詳しい者がいて、休憩時にはパックから竿を出して、 にわか太公望となり、フィッシングを楽しんでいました。これは彼がゲットした 岩魚(イワナ)です。
 焚き火で焼いて、2日目のキャンプのおかずとなりました。急流で鍛えられた 身には締まりがあり、とても美味でした。
 谷間から上を見上げると、上空の雲がうっすらとピンク色に染まって美しい夕 焼けです。
 この夜はとても空気が澄んで、谷間の空には星がちりばめたようにまたたき、 久しぶりに天の川も見ることができました。(デジカメですので、撮影すること ができませんでした、ごめんなさい)  空気の澄んでいるところでは、流星が頻繁に見られます。普段の夜でも、大小 あわせて、平均して2千個くらいの流星が見られるそうです。ただし、下界では 空気が濁っているので、なかなか見られないだけであって、このような空気の非 常に澄んでいる場所では、ぼーっと空を見続けていると、1分に1回くらいの割 合で、流れ星を見ることができます。  この日も多くの流れ星を見ることができましたが、しかしその中でもびっくり したのは、特大の流星です。まるで天空にかけられた黒いカーテンをナイフで切 り裂いたかのように、鋭く細い光が夜空に一閃し、山の稜線付近でひときわ明る く輝いて、そして消滅しました。あまりの光に、地上に隕石が落下したのではな いかと思い、ドキドキしました。何百年に1回、大気で燃え切らずに地上に隕石 が到達して被害を出すことがあると科学雑誌などに載っていますが、もしかした らあの時に私が見た流星も、その一歩手前まで行ったのかも知れません。  さて、空気は澄んでいましたが、その代わり、「放射冷却」現象が起きて、谷 底の空気は一気に冷え込みました。これは晴天時に日中の太陽によって山の森や 岩肌が温められると、その空気は軽くなって上昇し、代わりに谷底には冷たく重 くなった空気がたまってゆき、気温が低下するという現象です。  本谷の遡行は困難を極めるため、装備は極力少なくしています。寝袋も薄いシュ ラフカバーが一枚だけで、どんどん下がる気温に対抗できず、あまりの寒さに、 ブルブル身体を振るわせながら、まんじりともせずに夜を過ごしていました。早 朝に起きだしてきて寒暖計を見ると、なんと「9℃」を差していました!下界の 猛暑がウソのような寒さでした。 〜〜〜・〜〜〜・〜〜〜・〜〜〜・〜〜〜・〜〜〜・〜〜〜・〜〜〜・〜〜〜  さて、長い利根川源流部遡行も、いよいよ最終日の3日目を迎えました。 進むにつれて川の斜度は増し、滝も多くなってきます。深い釜や淵を持つ滝は底 に足がつかないので、泳いで突破して滝の落ち口に取り付いて一気に登ります。
 水流が少なくて1日目2日目は易しかったのですが、3日目になると、困難な 滝が連続し、さすがは利根の本谷と思わせてくれる遡行でした。  それでもメンバーが協力して全ての滝をクリアし、さらに登って行きました。 登るにつれて、周囲の深い谷は徐々に開け、森は草原と化し、青い空の面積が広 くなって行きます。爽やかな風が渡るようになり、水流は徐々に細くなって、源 頭部が近いことを示していました。
 そしてとうとう水は岩の間から湧き出る清水となって、大河・利根川の『最初 の一滴』となったのです。
 周りを見回せば、燦々とした陽光に照らされた山野草やピンク色のコザクラソ ウが草地の間から顔を覗かせて風に揺られていました。不思議なことに、稜線を 吹き渡る爽やかな風には既に秋の気配が感じられるのですが、雪渓が溶けて顔を 出したばかりのこの場所では、植物たちにとっては今がまさに春なのです。長い あいだ雪の中に閉ざされていた世界から、今まさに太陽の下に顔を出して、短い 生命の期間をせいいっぱい謳歌しているその姿には、いつもながら感動を禁じえ ません。

 そうしてとうとう私たちは稜線に到達しました。『利根川水源碑』の石碑が、 そこには確かにありました。

 振り向けば、越後三山のひとつ『中ノ岳』の雄姿がそびえています。私たちが 詰め登った『丹後山』の稜線は一面の緑の笹原に覆われて、その滑らかなスロー プは、まるで緑の絨毯を敷き詰めたようです。

 この稜線は群馬県と新潟県のまさに国境。昔の国名では群馬県は上野(こうず け)、新潟県は越後(えちご)と呼ばれていました。そのため2つの国にまたが るこの山域のことを「上越」(じょうえつ)と呼ぶのです。  上越の山々は厳しい冬の風雪に覆われて、稜線付近には高い木がいっさいあり ません。その代わり、雪解けの季節には、見事な笹原の絨毯が広がります。
 困難な遡行を終えたからこそ、この牧歌的な風景がより美しく見えるのかも知 れません。その美しい稜線を眺めながら、私たちは新潟県六日町に向けて、下山 を開始しました。  これからも自然風景写真館にどうぞご期待下さい。 ※今回の遡行にご協力いただいた下記の方々に感謝いたします。 高柳盛芳 氏(奥利根マリンサービス) 椎谷繁實 氏(相模勤労者山岳会) 後藤真一 氏(カモの会) 小野郁夫 氏(アルパインクラブ横浜) 古屋裕毅 氏(アルパインクラブ横浜) ※今回の取材の詳細なレポートを別ページに用意しました。  山岳連盟向けに作成したものなので専門用語なども混じっていますが、  こちらからは取材した全てのデジカメ写真をご覧になることができます。  ご興味のある方はぜひご覧下さい。 http://k-rouzan.net/reports/2004/2004-08-11_okutone/report.html
※今回の速報用写真には  コニカミノルタのデジカメ DiMAGE-Xt を使用しています。 → http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2003/0303/minolta1.htm
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-= §5.その他のお知らせ =-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-= ※ブログのバックナンバーは下記URLにアクセスするとご覧になれます。 → http://tory.com/j/others/index_mm.html
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