2006-04-10 Back to HomePage
 
こんにちは、自然風景写真館の鳥越です。

自然風景写真館ブログの第167号をお届けいたします。



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×××××××××× お詫び ××××××××××

 先日のブログの「季節の便り」の速報写真では、フジフイルムのデジカメ、
FinePix F10 を使用しましたが、そのカメラ名の記載が "FinePiex" とタイプミ
スしていました。
フジフイルムの関係者の方々には失礼をしました。お詫びして修正いたします。







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§1.ギャラリー更新情報
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 Photo Gallery『フォトギャラリー』は、このブログ発行に合わせて
毎週月曜日に更新されます。今週の新作は以下の通りです。
http://tory.com/
にアクセスして、 Photo Gallery『フォトギャラリー』のページをご覧になって下さい。 ■ギャラリーに追加された新作リスト Img03166 "The dawn of Shonan area." 『湘南の夜明け』 Img03173 "The song in praise of peach blossoms." 『桃の賛歌』 Img03193 "The green tea fields behind Kanaya town." 『金谷町と茶畑』 Img03230 "The unpainted face of Trillium smallii Maxim." 『エンレイソウの素顔』 Img03239 "The breath of Mountain Iris." 『アヤメの吐息』 Img03314 "The path with the stone guardian." 『仏の見守る道』 Img03636 "The white plum trees in full blooming." 『白き満開のスモモ』 Img03773 "The glossy green leaves." 『つややかな緑』 ■ギャラリーから削除された作品リスト --- 削除された作品はありません --- =-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-= §2.季節の便り =-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=  春の陽気はとても変わりやすく、晴れと曇りと雨の日が3日交代くらいで交互 にやってくるようです。天気が変わりやすいのは、春と秋のどちらにも見られる 傾向です。しかし、「女心と秋の空」とは良く使われる言い回しですが、「女心 と春の空」と使われることが無いのは何故なのでしょうか。  そんなどうでもよいことが、何気なく頭に浮かんでは消えてゆくのも、これも また、うららかな春の陽気のせいかも知れません。(笑)  さて、今週は、相模の国(さがみのくに)の春風景をお届けしましょう。 相模の国とは神奈川県のことを昔の国名で呼んだものですが、その素朴な発音を 持つ土地も、今では都心のベッドタウンとなり、人口過密が問題になってきてる ようです。しかしまだまだ山里の方に行けば、豊富な自然が残っています。  まずは自宅の近所にて、散歩中に見つけた花を撮ってみました。この日は雨が 降っていましたが、しかしだからと言って家にこもっていることはありません。 雨だからこそ草花たちは水の恵みをいっぱいに受けて、生き生きとしてくるので す。  こちらはハナニラの花です。
 水滴が花びらについて、とてもみずみずしい。先日のデジカメ教室でお届けし たハナニラの花の色は純白でしたが、こちらはうっすらと紫色がかかっています。 品種が異なるのでしょうか。  こちらは春の七草でおなじみの「ホトケノザ」です。
 やはり、雨が降っているからこそ、たくさんの雫が花について、清らかな印象 を与えてくれるのでしょう。  だから私は雨の日に出かけるのが大好きなのです。  小田原市のJR御殿場線(ごてんばせん)の下曽我駅(しもそがえき)にやっ てきました。 http://www.mapfan.com/index.cgi?MAP=E139.11.49N35.17.21&ZM=5
 鉄道を横切る陸橋の上に登ると、咲き誇る桜と車庫にずらりと並ぶ電車をいっ しょに撮影することができます。鉄道ファンならずとも、絵にしたい風景です。
 陸橋を下りてくると、道端の空き地に目がとまりました。
 ただの草むらかと思っていたら、まるで野菜のプロッコリーのような黄緑色の もこもこした草が気になります。
 近づいてみると、珍しい形の草花でした。
 こういうのは今まで見たことがありません。まるで真珠のような雨粒をしっか りと受けとめていました。  さて、翌日になると雨は上がりました。今度は少し遠出をしてみましょう。 こちらは神奈川県大井町にある乗馬クラブです。 http://www.mapfan.com/index.cgi?MAP=E139.10.31N35.20.12&ZM=5

 ちょうどナノハナと桜が咲いていて、とてものどかな場所です。乗馬をするの も見るのも、優雅な気分になってきますね。  東に車を走らせて、秦野市(はだのし)までやってきました。丘の上がピンク 色の帯に染まっているのが見えます。
 カーナビの地図で見てみると、そこはゴルフ場でした。丘の上にゴルフ場があ り、そこへ続く沿道の脇に桜が植えられているのです。 http://www.mapfan.com/index.cgi?MAP=E139.14.41N35.23.48&ZM=5
 丘の上からの秦野市の眺めは見事なものでした。
 秦野市は工場が多いせいか、高圧電線が多いのが玉に瑕ですね。  そうはいっても、山里の風景はやはり素敵です。桜の丘にいる時は曇り空で桜 の色が冴えなかったのですが、雲が流れて光が差し込むと、キャベツやネギなど の畑の野菜の緑色や、紅白の桃の花の色が鮮やかになります。
 この透明感は、Photoshopなどでいくら補正しても作れない、自然の色合いで す。  善波峠(ぜんばとうげ)を越えて、伊勢原市(いせはらし)にやってきました。 伊勢原市は小田急線の沿線では宅地化が進んでいますが、丹沢山塊のふもとでは、 まだまだ素朴な山里風景が残っています。 http://www.mapfan.com/index.cgi?MAP=E139.16.45N35.23.54&ZM=5
 里のお寺の周囲をぐるりと取り囲むように生えている竹林が見事でした。
 きっとこの地区の防風林の役目も果たしているのでしょう。お寺の建物は現代 的に建て直されたもののようですが、竹林の様子は、まるで江戸時代から続いて いるような貫禄を感じさせてくれます。  そして周囲には、見事な山桜の姿も見受けられます。
 桜の名所はどこも人でいっぱいで、電線や提灯がぶら下げられているのには閉 口しますが、やはりこういう山里で人知れず立派な桜に出逢うと、しみじみと鑑 賞することができて嬉しくなります。  大樹の根元に寄り添うように咲いているショカッサイ(ハナダイコン)の花に 趣(おもむき)を感じました。
 ただ花が咲いているだけでなく、それに添える何かがあると、作品に深みが増 すように思います。  こちらの地区では畑の畝(うね)の形が面白く、そして畑のすみに見事な桃が 花を咲かせているのが目にとまりました。
 桃の花のところだけを望遠でクローズアップしてみると、ちょっとした桃源郷 のようです。
 低気圧が近づいているためか、さっきから雲が足早に空の上を駆け抜けてゆき ます。そのたびごとに、太陽が隠れたり現れたり。それが花の色にも影響を与え ています。ですから時々は上を眺めて雲の様子を観察するのですが、しかしその 雲の様子や光の透き通る様子が美しくて、そのままカメラを向けて撮影すること もしばしばです。
 こちらにも桃の林がありました。
 見事な色合いですが、雲の流れで光の具合が変わるので、何枚か撮影した中か ら最も色のりの良いカットを選択しました。 (日蔭になると、青白い不健康な色が掛かってしまうからです)  草むらを飄々(ひょうひょう)と歩いてゆく猫ちゃんをみかけました。
 最近、取材のメモ用デジカメとして愛用している、FUJIFILM の FinePix-Z2 はコンパクトで起動時間が短いので、こういうシーンにも即座に取り出して撮影 することができます。  スナップ写真の秘けつは、なんといっても感じたその場ですぐにシャッターを 切ること。  理想的には、ヘルメットにデジカメをつけておいて、目を向けた方へ「まばた き」をするとシャッターが切れる。そんなメカニズムがあると最高なのですが。 こうなるとほとんどSFの世界ですね。(笑)  桜の花と、白、ピンク、赤色の桃の花の競演です。ここだけ見ると、まるで福 島県の花見山公園のようです。実に見事です。
 伊勢原市の総合運動公園の脇を通りかかったところ、「おきな草まつり」の旗 が目に付いたので、寄ってみました。 http://www.mapfan.com/index.cgi?MAP=E139.18.26N35.25.5&ZM=5

 「おきな草」とは漢字で「翁草」と書きます。絶滅の危機にある野草だそうで、 各地で愛護団体が栽培に精を出しているようです。花の色は独特の紅色をしてい て、下向きに咲く姿は高山植物の「クロユリ」に似ています。
 翁草の「翁」とは「おじいさん」のこと。花の裏側にびっしりと生えている白 い毛もそうなのですが、花はやがて実となり、その様子が高山植物の「チングル マ」のように、全体がふさふさの白い毛で覆われたような姿になるので、それに 由来しているそうです。
 実はやがて風にのって茎を離れて空に舞い上がって運ばれてゆくそうです。 チングルマやタンポポもそうですね、その時の姿もまた見てみたいものです。  こちらでは「春の小川と桜」という絵のような風景を見つけました。
小川の堰堤がコンクリートになってしまっているのは残念ですが、しかしその昔 は土塁で覆われた素朴な風景だったことでしょう。目に見える細かいパーツは、 コンクリートや金属になってしまっていても、この風景全体から感じる印象から は、その昔の様子が目に浮かんでくるような気がします。  絵心のある人なら、自分で堰堤を土塁に描き直して作品を完成させるかも知れ ません。写真ではそういうことができないのが残念です。 (あるいは将来、高度にPhotoshopをマスターして使いこなすことができたなら、  そういう「心の風景」も創り出すことができるようになるのかも知れません)  地図で調べてみたら、小川の名前は「日向川」(ひなたがわ)というのだそう です。春のぽかぽか陽気を感じさせてくれる素敵な名前です。 http://www.mapfan.com/index.cgi?MAP=E139.18.21N35.26.10&ZM=5
 そしてこちらは、その川のほとりに立てられている小学校です。「森の里」と いう厚木市のベッドタウンの裏山の一角にある学校ですが、森や桜の木に囲まれ た自然が豊富な場所にあります。もともと「森の里」が里山ひとつをくりぬいて 作られたのですから、それも当然かも知れません。
 子供たちがサッカーの練習に励んでいました。背景の桜の木がまるで子供達を 見守ってくれているようです。平和な光景です。
 さて、裏山をまた少し進み、今度は「七沢森林公園」(ななさわしんりんこう えん)までやってきました。 http://www.mapfan.com/index.cgi?MAP=E139.18.12N35.26.56&ZM=5
 厚木市は神奈川県中央部にある主要都市のひとつですが、その郊外には、この ような自然の里山風景がまだまだ残っており、それを保存する目的でこの公園も 作られたのでしょう。
 桜が見事なのはもちろんですが、このときは、シャクナゲの群生も見事でした。
 ちょうど森に太陽の光が差し込むと、花びらが光を透過して生き生きと輝きま す。
 花の色を表現するのには、いつも苦労します。このシャクナゲの花の色は、な んといえばいいのでしょうか。紅色?それともピンク色でしょうか。いずれにせ よ、艶やかさを感じさせる濃厚な紅色です。
 森林公園のすぐ近くには、厚木市の霊園がありました。 既にこのブログでも何回かご紹介しているように、「桜の咲いているところ」 の3大ポイントがあります。 (1) 学校 (2) 水を扱う施設(浄水場、下水道、配水池、取水堰など) (3) お墓  です。  ですので、桜を見たい、撮影したい、という方は、ただ漫然と走り回るのでは なく、そういう場所を地図で調べて訪れてみてはいかがでしょうか?  この厚木霊園にも、やはり立派な桜の大樹がいました。
 桜(ソメイヨシノ)の寿命は人間とほぼ同じ80年だそうです。  学校の周りで子供たちの成長を見守り、人々の生活の源となる水源地の守護と なり、そして人生の終演を向けて静かに眠る魂を安らかに導く。  桜はただ単に綺麗だというだけでなく、日本人の人生観、死生観と共にある厳 かな樹木なのかも知れません。 ※※※ 厚木霊園の桜吹雪の動画をダウンロードできます ※※※ http://tory.com/j/others/mm/2006/04-10/DSCF1321.AVI
(11MB) ( FUJIFILM FinePix-Z2 )  振り返れば、そこには春を迎えて再び芽吹きだしたミズキの木がいました。
 萌黄色の葉の中から花が咲くのはいつごろでしょうか。
 さて、丹沢山塊の東を回り込むようにして、宮ヶ瀬湖(みやがせこ)にやって きました。 http://www.mapfan.com/index.cgi?MAP=E139.14.40N35.31.52&ZM=5
 時間は午後になり、ちょうど光の角度の具合で湖が銀色に光っています。
 遠くに見える丹沢山塊の山並みはモノトーンの階調を描き出し、まるで山水画 の世界のようです。  宮ヶ瀬から丹沢山塊に向かうと谷が深くなってきます。道も細く狭くくねって、 車の運転には気を使います。しかし山間だからこそ、陰になる部分も多くなり、 光の演出効果でドラマチックな風景に出会える確率が高まります。  そう思いつつしばらく走っていると、みごとな桜の木を見つけました。
 見事な枝振りですし、逆光に輝いて強い生命力を感じさせてくれます。それも これも光と陰のおかげ。背景の黒い森があるからこそ、逆光に白く輝く桜の花が ますます引き立つのです。  桜の花の白い色と濃緑色の杉林のコントラストが画面を引き締めます。
 コンパクトデジカメでAEロックをフル活用し、微妙に露出を変えて何枚も撮 影した中の一枚です。また逆光でのフレアを防ぐために、手のひらをレンズの前 にかざしての撮影です。 <<< 下記のブログの「テクニカルノート」をご参照ください >>> http://tory.com/j/others/mm_backnumber/2006-03-06.html
http://tory.com/j/others/mm_backnumber/2006-02-13.html
 たとえコンパクトカメラでも、美しい写真を撮ろうと思ったら、労を惜しまな いことが大切です。  車を走らせ続けると、ふと深い谷間が切れている場所がありました。そしてそ の方向にちょうど太陽があり、そこから谷間に降り注ぐ光が素晴らしく、思わず 車を停めて見入ってしまいました。
 車を道路脇に停めて、そのルーフ(天井)の上に上がって、木々の上から谷間 の光を撮影しようと試みます。
 逆光に輝く杉林の林立が素晴らしい。
「光に向かって撮る」これがドラマチックな作品を生み出す秘けつではないかと 私は思っています。  ズームレンズは何枚もの単レンズを組み合わせているため、どうしてもゴース ト・イメージやフレアーは生じてしまいます。本来なら避けるべき現象ですが、 しかし時にはそれを逆手にとって表現に活かしてみるといいでしょう。  この時も少しづつ角度を変えて撮影すると、様々な形のフレアーが発生するの で、それが面白くて何枚も撮ってしまいました。  こちらは太陽から伸びる青いサンピラーのような光の柱が印象的でした。
 また、こちらは拡散するような紅いフレア(それともゴースト?)が印象的で す。
 まるで映画の1シーンのようなドラマチックな光に出会えました。 「人様に感動してもらえる作品を作るにはどうしたらよいか」 それは教室や撮影会でいつも尋ねられる質問です。  答えはとてもシンプルです。それは撮影者自身がまず「感動」することです。 もう撮りたくて撮りたくて仕方ないくらいの衝動を感じれば、それが人に感動し てもらえる作品づくりの導火線になることでしょう。  それを実現するために、技術や知識があるのではないでしょうか。  これからも自然風景写真館にどうぞご期待下さい。 ◆今回の速報用写真で使用したデジカメ◆ FUJIFILM FinePix-Z2 → http://fujifilm.jp/personal/digitalcamera/finepixz2/
★★★ 「季節の便り」の速報用デジカメ画像の生データをDLできます ★★★  今週のブログに掲載された画像データについて、「Exifデータを含んだデジ カメ画像のオリジナルデータ」を別途ダウンロードできます。  Exifデータとはデジカメで撮影した画像データにカメラの状態や各種の設定 (カメラ名、絞り値、シャッタースピード、ISO感度、ホワイトバランス、など) の情報を付随させたデータのことで、デジカメ画像の分析には欠かせないもので す。  熱心なカメラマンの方々の参考になればと思います。 ご興味のある方は下記のURLをクリックしてダウンロードしてください。 http://tory.com/j/others/mm/2006/04-10/ExifImages.zip
※Exifデータをご覧になるには "ExifReader","DPEx" などの  優れたビュワーソフトをお薦めいたします。 =-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-= §3. 鳥越のテクニカル・ノート =-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=  このコーナーでは、 「ひと味違った作品づくり」 「クオリティの高い作品づくり」 を目指す写真愛好家のために役立つ、ヒントやアドバイス、テクニックなどを紹 介いたします。  フィルムカメラ、デジタルカメラにかかわらず、みなさんの作品作りのお役に 立てればと思っています。 ------------------------------------------------------------- ◆今週のテーマ:「レンズの絞りの効用(1)」◆ -------------------------------------------------------------  「絞り」とは、レンズの中にある、薄い金属膜でできた光量を調節するための スリットのことです。  マジメに写真の勉強をした方なら、本などを見ると、絞りの効果や効用などが 書かれているのを読んだことがあると思います。  しかし最近のカメラはすっかりオート化され、シャッターボタンを押せば写る 時代になりました。ですので「絞り」というものが存在することを知らずに写し ている方も、ずいぶんと多くなったと思います。  それが必ずしも悪いことではありませんが、やはり物事の「原理」や「仕組み」 を理解していると、応用力が増して、作品作りの幅が増すことになるのではない でしょうか。  ということで、まずは「絞り」とはどのようなものかを見てみましょう。  こちらは、ある標準レンズの絞りを「開放」にセットした状態です。
( AF-Nikkor50mmF1.8D , 絞り F1.8 )  ご覧のように、全てのレンズで「絞り開放」の時の形状は真円になります。こ れは絞りの形が、というよりはレンズの鏡胴そのものが円筒形なのですから当然 のことです。  そしてこちらは少し絞りを絞った状態。ご覧のように金属膜を何枚か組み合わ せて見かけの円筒形の半径が小さくなることにより、レンズを透過する光量を少 なくすることができます。これで露出をコントロールするわけです。
( AF-Nikkor50mmF1.8D , 絞り F5.6 )  そしてこちらは最小絞りまで絞った状態です。
( AF-Nikkor50mmF1.8D , 絞り F22 )  Fナンバーは開放でF1.8では小さく、最小絞りでF22と値が大きくなり ます。  写真教室などでは、「絞りを小さくする」ということと「F値を大きくする」 ということを混同される方が多いので、理解してもらうのには苦労します。  それは余談ですが、上記のようにしてレンズの中では金属の膜が可動して、撮 影時に露出(光量)を調節しています。  絞りの原理的な話しはとても奧が深いのですが、技術的な話しになるとついて ゆけない方も出てくるといけないので、このコーナーでは、あくまでビジュアル に楽しい例を出してゆきたいと思います。  難しい話しは抜きにして、今度は別のメーカーのレンズの絞り形状を観てみま しょう。
( MINOLTA AF50mmF1.4New , 絞り F1.4 )
( MINOLTA AF50mmF1.4New , 絞り F4.0 )  ご覧のように、先ほどのレンズの絞り羽根形状は「多角形」でしたが、こちら のレンズでは、絞り羽根の形状を工夫して、少し絞った状態でも、ほぼ円形が保 たれるようになっています。  これはいわゆる「円形絞り」と呼ばれています。  絞りの本来の役割は「光量を調節する」というものです。であるなら、その 面積さえ一定に保たれるなら、形状などどうでもよいではないか。。 。。というほど世の中は単純ではありません。 この「絞り羽根の形状」が、表現上、様々な違いを生み出します。  具体的に見てみましょう。
 上のようなイルミネーションがあったとします。左にあるクリスマスツリーの左 手から、カメラを構えて、ツリーの葉っぱのみにフォーカスを合わせて、バック にある天井のイルミネーションをボカしてみます。
( AF-Nikkor50mmF1.8D , 絞り F1.8 )  ここであらかじめ知っておいてほしいことは、 「強い点光源がアウト・フォーカスになっている場合、そこには絞りと同じ形状 の像が現れる」  ということです。  上記のような絞り開放の状態では、点光源のアウトフォーカス像も円形になり ます。(厳密には、周辺部の像は口径食のために「楕円形」になります)  さて、少し絞りを絞ってみましょう。すると下記のように多角形の像が現れま した。
( AF-Nikkor50mmF1.8D , 絞り F2.8 )  さらに絞ると、多角形の像はだんだんと小さくなってゆくのが分かることでしょ う。
( AF-Nikkor50mmF1.8D , 絞り F4.0 )  さて、今度は別のメーカーのレンズで試してみましょう。
( MINOLTA AF50mmF1.4New , 絞り F1.4 )
( MINOLTA AF50mmF1.4New , 絞り F2.8 )
( MINOLTA AF50mmF1.4New , 絞り F4.0 )  ご覧のように絞りが円形のレンズは、アウトフォーカス像も円形になることが 分かると思います。  昔に設計されたレンズは構造の単純な多角形の絞りがほとんどだったのですが、 円形絞りの方がアウトフォーカスの像(いわゆるボケ味)が柔らかくなるという ことで、近年ではそのような設計のレンズが多くなってきました。  ただし、この作例でみたイルミネーションのような人工的な光は、どちらかと いうと角形絞りの方がダイヤモンドのような宝石を連想させて好みだ、という意 見の方もいるかも知れません。  今度は自然写真の場面での作例をみてみましょう。
 これは雨上がりの草むらです。水滴がまだ残っていて、そこに光が差し込むと 強い点光源となります。
( AF-Nikkor50mmF1.8D , 絞り F1.8 )
( AF-Nikkor50mmF1.8D , 絞り F2.8 )
( AF-Nikkor50mmF1.8D , 絞り F4.0 )
( MINOLTA AFマクロ50mmF2.8(D) , 絞り F2.8 )
( MINOLTA AFマクロ50mmF2.8(D) , 絞り F4.0 )
( MINOLTA AFマクロ50mmF2.8(D) , 絞り F5.6 )  ご覧のように自然写真の分野では、多角形のボケが出てしまうと人工的な印象 になってしまうので、円形絞りの方が自然な描写が得られると言えます。  レンズの描写性能を上げるには、やはり少し絞りを絞りたい。その状態で絞り 形状が円形に保たれるレンズは、絵づくりを非常に大切にしてこだわった設計だ と言えるでしょう。  さて、だいぶ難しい話が続いたので、ここで少し息抜きをしましょう。  無色透明の一番安いプロテクター・フィルターを用意します。
 特に何も細工を施さずに、地面に生えているツクシを撮影すると、下のように なります。まるで水玉を散りばめたような光ボケが綺麗です。雨上がりの日には よく見られる光景です。
( NikonD200 + AFDC-Nikkor105mmF2D , 絞り F2.8 )  次はフィルターの真ん中に円形の黒いゴムシールを貼ってみました。
さて、どのような映像になるでしょうか。
 ご覧のように「ドーナツ型」あるいは「リング状」の光ボケが発生しました!  これはフィルターを覆ったシールが、絞りと同じ役割をしているため、その形 状が像に現れたのです。  さて、次は黒画用紙を「星の形」に中心を切り抜いて貼ってみました。

 ご覧のように、光ボケが「星の形」になってしまいました!  さて、原理が分かると、あとは自由な発想で色々と楽しめます。 今度はハートマークにしてみると。。

 ツクシがラブラブのハートマークに包まれました。 愛がいっぱいつまった写真ですね。(笑)  みなさんもぜひお試し下さい。  「絞り」は単なる光量調整のための仕組みではなく、その絞り具合や形状によっ て、写真の仕上がりに様々な描写の違いがでてくるものだということがお分かり いただけたと思います。  今回は1回目ということで、まずは楽しい作例をご覧に入れてみました。  次回からは、もう少し絞りの効用について踏み込んで、作品への活用を考えて みたいと思います。  「絞り」の解説シリーズはしばらく続くと思いますが、どうかおつき合い下さ い。 =-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-= §4.今週のギャラリー新機能 =-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=  今週の新機能はありません。 次回にご期待下さい。 =-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-= §5.今後のリニューアル予定 =-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-= ・「お気に入り」システムの作成 ・フォト検索ページの作成 ・写真販売システムの作成 ・撮影機材紹介 ・特別展示室(タペストリー表示など) =-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-= §6.その他のお知らせ =-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-= ※ブログのバックナンバーは下記URLにアクセスするとご覧になれます。 → http://tory.com/j/others/index_mm.html
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