2006-10-16 Back to HomePage
 

こんにちは、自然風景写真館の鳥越です。


自然風景写真館ブログの第194号をお届けいたします。



★★★ このブログは下記のページにアクセスしてもご覧になれます ★★★









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§1.ギャラリー更新情報
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 Photo Gallery『フォトギャラリー』は、このブログ発行に合わせて
毎週月曜日に更新されます。今週の新作は以下の通りです。
http://tory.com/
にアクセスして、 Photo Gallery『フォトギャラリー』のページをご覧になって下さい。 ■ギャラリーに追加された新作リスト Img03178 "Under the storm of cherry blossoms." 『降りしきる桜の下で』 Img03398 "The coloring in the autumn lake." 『秋の彩り』 Img03426 "The beach beside the reef." 『岩礁の砂浜』 Img03539 "The boats setting sail for the morning light." 『出航の朝』 Img03671 "The looks of P.odoratum var.pluriflorum." 『アマドコロの表情』 Img03682 "A Jizousama beside the path." 『道ばたの地蔵様』 Img03758 "A greacefull Anemone narcissflora." 『ハクサンイチゲ清楚』 Img03914 "A swift horse stands on the stock farm." 『牧場にたたずむ駿馬』 ■ギャラリーから削除された作品リスト --- 削除された作品はありません --- =-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-= §2.今週のニュース =-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-= ★☆★☆★ トリコシのデジカメ一眼レフ撮影会 in 箱根 ★☆★☆★  2006年11月13日(月)・トリコシのデジカメ一眼レフ撮影会が 神奈川県・箱根にて開催されます。みなさんふるってご応募ください。 主催:画像加工・写真のプロショップ「ザ・画像館」 開催日:2006年11月13日(月)(雨天決行) 参加費:9,500円(資料・旅行保険・交通費・教材費・昼・夕食込) 募集人員:20名 撮影場所:箱根全山・鳥越先生お勧めスポット 集合時間:画像館駐車場AM8:30、小田原駅AM9:00 終了時間:PM8:00を予定 募集方法:「ザ・画像館」店頭までお申込下さい お問合せ先:0465-41-1411 ※※※ ご注意 ※※※ 募集は「ザ・画像館」の店頭および電話にて受付です。 このブログに返信してもお申し込みはできませんのご注意ください。 ●詳細はこちらをご覧ください↓● http://www.gazoukan.jp/homepage/photoschool/top.html#degicamne
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-= §3.季節の便り =-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=  つい先日の夕方まで、トリコシは北アルプス北部にある「風吹岳」に行ってい ました。  これは個展にいらしていただいたお客様から「北アルプスの風吹岳はとても良 いところなので、ぜひ写真を撮ってきてくださいね」と頼まれたからです。  人の良いトリコシは素直にその言葉に従って、北アルプスに向かいました。 (笑)  行ってみたら、これが想像していた以上に素晴らしい場所でした。  あまりに素晴らしかったので、日曜日の夕方まで撮影を続けて、下山してきた のが、夜の18時を回ってしまいました。  温泉に入ったところで力尽きて車で仮眠。  現在、月曜日の早朝、長野自動車道の梓川S.A.にてブログを書いていま す。  そのような事情なので、「季節の便り」は速報版のみで失礼させていただきま す。  また改めて増刊号を発行し、その山旅の様子を紹介したいと思います。 こちらもどうぞご期待ください。  この場所を紹介していただいた、Kさんに本当に感謝いたします。  風吹岳(かざふきだけ)は北アルプスの北部、長野県の小谷村(おたりむら) にあります。ご覧のように、白馬岳(しろうまだけ)のすぐ近くです。
http://www.mapfan.com/index.cgi?MAP=E137.50.14N36.48.42&ZM=5
 名前からして美しい場所だと想像できます。天候に恵まれたこともあるでしょ うが、しかし想像以上に素晴らしい場所でした。  小田原から深夜5時間のロングドライブで高速道路をひた走り、小谷村の林道 を1時間走って、終点にたどりつくとそこは深い森の中でした。
( FUJIFILM FinePix-Z2 )  美しい広葉樹の森の中の登山道を登ります。
( Panasonic LUMIX DMC-FX01 )  とても威勢の良いブナの大樹です。
( Panasonic LUMIX DMC-FX01 )  画一的な針葉樹の杉林と違って、個性豊かな表情を持つ木々たちがひしめいて います。
( Panasonic LUMIX DMC-FX01 )  勢いよく枝葉を広げる木々たち、この森は生命の力であふれかえっています。
( Panasonic LUMIX DMC-FX01 )  葉っぱの一枚をクローズアップしてみました。
( Panasonic LUMIX DMC-FX01 )  京都などの端正で真っ赤なシミひとつない赤い紅葉と違い、完全な美しさは求 められないのですが、しかしこれらの葉は厳しい山の環境で季節を生き抜いてき た野性味が感じられます。  風吹岳のたもとにある風吹大池にやってきました。霧に包まれた静かな湖面に 対岸の木々たちが映りこんでいてとても美しい場所です。
( Nikon D50 + SIGMA28-70mmF2.8EX )  夕暮れ時、池の周囲の霧は淡いブルーを帯びるようになりました。対岸に立つ 端正な木々の姿が湖面の映りこんで神秘的な光景を描き出していました。まるで 夢の中に出てくるような光景に私自身が驚いています。
( Nikon D50 + SIGMA28-70mmF2.8EX )  夜、霧が晴れると空には満点の星が。そこはかとない、かすかな光ですが、し かしそこには永遠の輝きを感じます。
( Nikon D50 + AF-Nikkor28mF1.4D )  翌朝、風吹岳の山頂で朝を迎えました。池の周囲は再び霧に閉ざされていまし たが、太陽が昇るとみるみるうちに霧は消えてゆき、周囲の風景が目の前に姿を 現しました。
( Nikon D50 + SIGMA28-70mmF2.8EX )  昨日の神秘的な池の姿はどこへ行ったのでしょうか。今朝は素晴らしい青空の 下、鏡のような健やかで美しい水面が広がっていました。
( Nikon D50 + SIGMA28-70mmF2.8EX )  対岸の木々たちがまるでそっくりそのまま写し取られたかのような姿を水面に 映し出していました。本当に素晴らしい湖畔の朝です。
( Nikon D50 + SIGMA28-70mmF2.8EX )  ナナカマドの色づきは今年は今一歩のようですが、しかしそれでも逆光の 朝日に透ける葉はとても綺麗です。
( Nikon D50 + Ai-Nikkor42mmF2.8P )  湖畔に生える木々たちの枝先にはたくさんの朝露がついていて、それが朝日に 当たってきらきらと輝いていました。これから厳しい冬を乗り切る前にエネルギー をたくさん蓄えているようです。
( Nikon D50 + TamronSPAF90mmF2.8マクロ )  おそらく魚は棲んでいないのでしょう、そのためでしょうか水はとても透明で 澄んでいました。やがて風が吹き始めると、鏡のようだった水面にはさざ波が生 まれて、水面に紋様を刻んでは南に流れ去ってゆきました。
( Panasonic LUMIX DMC-FX01 )  湖畔周遊道を歩いてみると、あちこちで紅葉が盛りを迎えています。その中で もやはりナナカマドの紅葉は眼につきます。
( Nikon D50 + TamronSPAF90mmF2.8マクロ )  風吹大池だけではなく、周囲には大小様々な池や池塘があります。看板は無い のですが、湖畔周遊道を少しはずれるだけでこのような素晴らしい場所がたくさ んあります。
( Panasonic LUMIX DMC-FX01 ) 日曜日だというのに他の登山者には全く会いません、この素晴らしい風景を完全 独り占め状態です。
( Panasonic LUMIX DMC-FX01 )  池塘の上に広がる青空が眼にまぶしいくらいです。雲の無い空は単調になって しまうので写真では敬遠されがちですが、しかしこの抜けるようなどこまでも続 いているような青空を撮っておきたかったのです。
( Panasonic LUMIX DMC-FX01 )  高台から風吹大池の全景をとらえてみました。山上にぽっかりと存在する深い 青い水をたたえた美しい池です。昔は火山の火口だったようです。
( Panasonic LUMIX DMC-FX01 )  草原からは先日の寒気の流入により山頂に白い雪をかぶった白馬岳の雄姿が見 えます。ナナカマドの赤い葉とのコントラストが素晴らしいです。
( Panasonic LUMIX DMC-FX01 )  雲一つ無い青空に、ぽっかりとはぐれ雲が流れてきました。すかさず池塘の一 つに移動して、映りこんでいるところをスナップしてみます。
( Panasonic LUMIX DMC-FX01 )  湿原はもうすっかり秋ですが、夏の名残をとどめる小さな草花を見つけました。 名前は何でしょうか?今となってはもう分からないのですが、しかし池塘の水面 に反射する太陽の光をバックに受けて、キラキラと最期の輝きを放っていました。
( Nikon D50 + TamronSPAF90mmF2.8マクロ )  どこまでも続くのではないかと思えるような湿原に一本の木道。なにもかもが シンプルで美しい。「天国に近い場所」というものがこの世界にいくつかあると 聞いたことがありますが、ここはそのうちの一つなのではないかと思えました。
( Panasonic LUMIX DMC-FX01 )  あまりの素晴らしい経験に、その場を立ち去ることが難しく、夕暮れ近くまで 湖畔で撮影を続けていました。撮影をすることが目的ではなく、その場所の空気 や光や風、そしてそこに居ることの時間の流れそのものを愛おしむように。  夕暮れ近くになって、ようやく下山にとりかかりました。
( Nikon D50 + SIGMA20-40mmF2.8EXDG )  夕暮れの光を受けて、うっすらと琥珀色に染まり始めた樺の木が見送ってくれ ています。その木々たちの表情が、私が再びこの場所を訪れたとしても、また優 しく受け入れてくるように思えたのです。 ※※※ 本日のブログは速報版です。 後日増刊号にてこの山旅の様子を詳しくお届けしますので、 どうぞ引き続きご期待ください。 ◆今回の速報写真で使用したデジカメ◆ FUJIFILM FinePix-Z2 → http://fujifilm.jp/personal/digitalcamera/finepixz2/
Panasonic LUMIX DMC-FX01 → http://panasonic.jp/dc/fx01/index.html
Nikon D50 → http://www.nikon-image.com/jpn/products/camera/slr/digital/d50/
★★★ 「季節の便り」の速報用デジカメ画像の生データをDLできます ★★★  今週のブログに掲載された画像データについて、「Exifデータを含んだデジ カメ画像のオリジナルデータ」を別途ダウンロードできます。  Exifデータとはデジカメで撮影した画像データにカメラの状態や各種の設定 (カメラ名、絞り値、シャッタースピード、ISO感度、ホワイトバランス、など) の情報を付随させたデータのことで、デジカメ画像の分析には欠かせないもので す。  熱心なカメラマンの方々の参考になればと思います。 ご興味のある方は下記のURLをクリックしてダウンロードしてください。 http://tory.com/j/others/mm/2006/10-16/ExifImages.zip
※Exifデータをご覧になるには "ExifReader","DPEx" などの  優れたビュワーソフトをお薦めいたします。 http://www.rysys.co.jp/
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-= §4. 鳥越のテクニカル・ノート =-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=  このコーナーでは、 「写真撮影のためのワンポイント・テクニック」 「人とはひと味違った作品づくりのためのヒント」 「新旧カメラの紹介」  といった話題を紹介します。扱う内容については、デジカメ、フィルムカメラ を問わずベテランから初心者の方まで、幅広く色々な話題を扱ってゆきます。 (そのため、紹介する内容に一貫性が無いようにも見えますが、そこはご容赦く ださい。) ------------------------------------------------------------- ◆今週のテーマ:「NikonD50紹介&やっぱりRAW撮影がいいね」◆ ------------------------------------------------------------- ◆ Nikon D50 を購入! ◆  既にこのブログで何回か紹介してきた私に愛用一眼レフデジカメ、 NikonD100が、ついに壊れて動かなくなってしまいました。  故障内容は、レリーズした後にミラーがアップしたまま戻らなくなってしまい、 その後いっさいの操作を受け付けなくなってしまう、というものでした。電源を 切ったり電池を抜いたりして再リセットしてみてもダメでした。  2006年に入ってNikonからは、D200 につづいて D80 も発表され、さて私 もいよいよ最新機種に乗り換えか、下取り価格はいくらくらいになるだろう、 ワクワク。。。 と、思っていた矢先の突然の故障(!) まったくなんてツイていないんだろうと思いました。  Nikonサービスセンターに持ち込んで修理価格を見積もってもらうと、なんと 3万円!。びっくりしてその場では修理に出さず持ち帰りました。  一方、某中古ショップで下取り価格を見積もってもらうと、2万円とのことで した。これでは修理した後に下取りに出したら1万円の損になってしまうではな いですか!  残された方法は、大手量販店で行っている「新機種乗り換え下取りキャンペー ン」を利用することです。これなら最低でも5千円の利益は確保できます。  そう思ってヨドバシに行ってみたものの、D80などの新機種はキャンペーン下 取り対象外だとのことで、ますますへこんでしまいました。  いつまでも落ち込んでいても仕方ありません。やはり Nikonの一眼デジカメは 最低1台は持っていないといけないと思い、リサーチを開始しました。  もちろん D200 や D80 も良いのですが、画素数が多いことが必ずしも良いこ とではないことを知っている私としては、思ったように手が伸びません。ボディ 本体価格の高さも気になります。  そのような中でネットなどで調査してみると、現行機種である NikonのD50 が けっこう安く買えることが分かりました。最安値ショップは送料こみで53, 000円でした。(※2006年9月時点)  これはけっこう魅力的です。  それにD50には「シルバー色」のボディがラインナップされています。 KONICA-MINOLTAのαSweetDigitalを購入したときもシルバーを選択しましたが、 この色のボディに私はとても惹かれるのです。その理由は後述します。  さて、ネット通販で Nikon D50 を購入しました。 D100からどのくらい進歩し ているのでしょうか。とても楽しみです。
 このシルバータイプのボディが欲しかったのです。最近のAFカメラというと 上級機種のボディカラーは「黒」と相場が決まっているようです。どちらかとい うとシルバーは「入門機種」という位置づけのようですが、しかし私は(写真館 の作品をご覧になっていただけるとお分かりのように)黒いものよりも白く明る い方を好むようです。  入門機という位置づけなので、女性の使用を意識しているはずですが、しかし 残念ながらグリップはかなり太め、店頭で触ってみたD80がかなり細めに仕上 がっているだけに、これはちょっとがっかりしました。
 背面の液晶パネルは2.0インチほどでしょうか。最近のデジカメは2.5イ ンチ以上が主流になっているだけに少し小さく感じましたが、しかし致命的なほ どではありません。
 むしろボディをもう少し細めにして欲しかった。しかし発売時点の技術では致 し方なかったのでしょう。  上面を見ると、美しいシルバーカラーが眼にまぶしく感じられます。
 最近のデジカメのスペック競争にやや懐疑的な意見を持つトリコシは、カメラ については性能や機能よりも、「感触」や「上質感」あるいは「見た目の美しさ」 などを重視するようになっています。(笑)  さて、この D50 のシルバーボディを選択した理由はもうひとつあります。 それは、Nikonから発売されていた(最近、残念ながら生産中止になってしまっ た)、マニュアル・フォーカス・レンズ、Ai-Nikkor45mmF2.8P を持っていたか らです。
 このレンズがまたシンプルで美しいシルバーカラーをしているのです。
重さわずか120gでご覧のように携帯電話とほぼ同等の重さと大きさです。  このレンズをシルバーボディのD50に装着すると、見事にカラー・コーディ ネイトされたカメラとなります。
 最新の一眼デジカメにレトロなマニュアルフォーカスのレンズを装着して撮影 を楽しむ。これがまたとても魅力的に感じるのです。
 実は残念ながらD50のファインダーはあまり良いものではなく、マニュアル フォーカスでのピント合わせは実はちょっと辛いところがあるのですが。そこは レンズとカメラが美しいから許しましょう。(笑)  レンズがとても薄くてコンパクトなので、ご覧のように一眼レフデジカメであ りながら、ボディとレンズを合わせてもウェストバッグにも入ってしまいそうな 小ささです。
 これでボディの薄さがD80くらいであれば言うこと無しでした、あるいはD 80にシルバーボディがラインナップされていれば迷わずそちらを選択したこと でしょう。  Ai-Nikkor45mmF2.8P の詳しい解説や作例写真などは、また機会があればご紹 介したいと思います。  さて、肝心のD50の写り具合のほうですが、これがD100の時とはかなり 異なっています。D100が非常にナチュラルな画像を提供していたのに比べて、 D50では入門機種という位置づけがあるせいか、どちらかというとコンパクト カメラで見られるような、彩度の高い画像が仕上がってきます。
 ご覧のように一見綺麗なのですが、空の色が人工的で「プラスチックの板をは めこんだような」印象を受けてしまいます。  そのため今では「仕上がり設定」の「カスタマイズ」を選択して、「コントラ スト−(マイナス)」「彩度−(マイナス)」を指定しています。それで、まあ 私の好みに合うかなという具合です。  それはともかくD50のボディは本当に美しくて、アウトドアで使うのがもっ たいないくらいです。今回の北アルプス取材でも、まるで陶器を扱うような慎重 さでバッグから出し入れしていました。  カメラに対して単なる機能や性能を求めるだけでなく、相棒としての「愛おし さ」を感じるようになったのも、私が歳を取ったせいでしょうか。(笑) 〜〜〜・〜〜〜・〜〜〜・〜〜〜・〜〜〜・〜〜〜・〜〜〜・〜〜〜・〜〜〜 ◆ RAWファイル、RAW現像とはなにか? ◆  色々なデジカメを使うようになってつくづく感じるのは「フィルム時代と違っ てデジカメというのは機種ごとに仕上がってくる画像がことごとく異なるものだ なあ」ということです。  ご存じのようにフィルムカメラと異なりデジタルカメラは、CCDやCMOS が受け取った光をアナログ信号からデジタル信号に変換して(A/Dコンバータ)、 その後、必要な画像処理を加えて(画像処理エンジン)、JPEG画像として出 力しています。  その複雑で様々な過程を経ることによって、各社のデジカメごとに、あるいは 同じ会社のデジカメでも機種ごとに、仕上がってくるJPEG画像は微妙に(い や、かなり)テイストが異なっています。  その画像が使っている人の好みに合えばよいのですが、そうでなければ違和感 を持ったまま仕方なく使い続けることになります。 (もちろん、旅行のスナップや記念撮影などで、とりあえず写っていればいいよ、 というくらいなら問題ないのですが。。)  私の場合、Nikon D100が(よく白飛びを起こすという弱点はありますが)、か なりナチュラルな画像を提供してくれて、それがとても好ましく感じていました。  D100の後継機と言われるD200が発表されて、そのテスト画像を見たと きは、正直、画像がかなり異なるのでびっくりしました。  しかしそれは仕方のないことです、D100の弱点であった「白飛び」を防ぐ ためには、ハイライトの階調を徹底的に寝かせて、ヒストグラムの山を中心に寄 せた、どちらかというとコントラストの低い眠い画像にせざるをえなかったから です。  D50はD50で、初期設定で撮影されたJPEG画像は、絵の具を塗りたくっ たような彩度の高い画像にびっくりしたのです。  最初に買うデジカメがそれなら、それはそれで、「デジカメの画像とはこうい うものだ」ということで知らず知らずのうちに受け入れてしまうのでしょうが、 やはり作品作りのために写真をしている人間にとっては何か物足りない、あるい は喉に小骨がひっかかったような気持ちになるのです。  というわけで、RAW撮影&現像ということに相成るわけです。  既にご存じの方も多いと思いますが、RAWとは英語で(ロウ)と発音します。 日本語では「生(ナマ)の」あるいは「未加工の」という意味です。  RAWファイルとは、CCDあるいはCMOSから書き出された電気信号をA /D変換した後、必要最小限の処理を加えた、なるべく未加工のままで保存され たデータファイルのことです。  ファイルサイズがJPEGに比べて大きいので、メモリーカードの容量を食い、 処理に時間がかかるのが弱点ですが、最近はカードの大容量化と低価格化も進み、 デジカメの処理速度も速くなったので、気にならなくなってきています。  このRAWファイルはソフトウェアを使って、自分でパラメータを調整しなが ら、好みの画像に仕上げてJPEGファイルあるいはTIFFファイルとして保 存することが可能です。  これを一般的に「現像処理」と呼んでいるようです。フィルムの経験の無い方 にはピンと来ないかも知れませんが、RAWファイルが撮影直後のフィルム、そ の後の定着処理に見立てて「現像処理」などと呼んでいるのです。 ※※※  しかし私は正しくは「RAWファイル」は「現像後のフィルム」、「RAWの 画像処理」は、自分の表現意図を盛り込んで画像を仕上げる行程なので「プリン ト処理」に相当するのでは無いかと思っています。  しかし「レタッチ」と同様に、一度普及してしまったことを覆すのは容易では ないので、ここでは慣例に従って「現像処理」と呼ぶことにしましょう。  現像処理を行うソフトには大きく分けて3つあります。 (1)デジカメのメーカーから提供される純正のソフト(Nikon Capture , Canon DPP) (2)業界標準の画像処理ソフト Photoshop のプラグイン (3)サードパーティの現像処理ソフト  それぞれ一長一短あるとは思います。ちなみに私はこれまで主に(2)で処理 を行ってきましたが、最近注目の(3)のソフトの代表格、「SilkyPix(シルキー ・ピクス)」も使うようになりました。  こちらはRAW現像処理専門ソフト SilkyPix の画面です。
◆ RAW現像することのメリットはなにか? ◆  これを一言で説明するのはなかなか難しいのですが、「高品質な画像が得られ る」ということになるのでしょうか。  もちろん状況によってはJPEG画像でも良い結果が得られるもあります し、それで済むならその方が早いので、そこは一長一短です。  そしてそのメリットを本当に実感するには、やはり画像処理についての深い知 識が欠かせません。  前述したように、「RAW現像処理」は、ネガ・カラーフィルムを使っていた 時代に、ラボの技術者が行っていた「プリント作業」を自分で行うようなものだ からです。  ネガフィルム時代をご存じの方は、同じ現像済みフィルムでも、出すショップ によってプリントの仕上がりが異なっているのを不思議に思った方も多いことで しょう。(あるいは、そのことについてクレームを言った経験をお持ちのかたも 多いでしょう)  その理由は、ネガ・フィルムのラティチュード(露出許容範囲)がとても広く、 それをそのままプリントに仕上げてしまったらコントラストの低く眠い画像になっ てしまい、とても美しい画像とは言えなくなってしまうからです。(ネガ・フィ ルムとは元々そのような設計によってカメラ初心者の露出の救済を図っていたの です)  そこで、プリント時の加工・処理によって「見た目に美しい」適正な画像に仕 上げていました。そしてその仕上げのやり方が、ラボによって、あるいは担当す るオペレーターによって異なってしまっていたからなのです。  それに不満を持つ人は、自分でプリントの仕上げを行っていました。白黒フィ ルム時代はそれが比較的容易に個人でも行うことができたのです。そしてそれは 撮影以上の楽しみがあったのです。  撮影でフィルムに定着された映像。それは完成型ではなく「原石」のようなも の。その後の暗室によるプリント作業によって、さらに自分の表現意図を盛り込 んで始めて「作品」として完成する。  昔はそのようなことがごく当たり前に行われていました。  そして現代ではパソコンを使って、明るい部屋の下で、上のようなことが簡単 に行えるようになりました。それがRAW現像による画像処理です。  RAW現像とは、以上のようにとても深い意味合いを持っているのです。この ことについて深く説明しだすと、大変ですから、簡単に2〜3の作例を紹介して、 その可能性の一端を紹介しましょう。 ◆ RAW現像処理により救済される(より良くなる)画像 ◆  下の写真はカメラの初期設定のままで朝の町並みを広角レンズで撮影したもの ですが、ご覧のように町並みに露出が合ってしまうと、それより明るい空の雲は 完全に白飛びを起こして階調が無くなり、のっぺりとした白い平面となってしまっ ています。
( Nikon D50 + SIGMA18-50mmF3.5-4.5DC , JPEG-設定:標準 )  いったん白飛びを起こしてしまった画像は処理のしようがありません。数値の 0にいくら数字を掛けても0のままなのと同じ理屈です。  一方、下の画像は同じ条件で撮影されたRAWファイルを現像処理したもので す。
( Nikon D50 + SIGMA18-50mmF3.5-4.5DC , RAW-露出-1.0 )  ご覧のように現像処理時に「露出補正」のパラメータを下げることにより、空 の雲の階調がよみがえってきました。  もちろん露出を下げたことによって町並みは暗くなってしまいましたが、しか し階調が失われていなければ、トーンカーブなどの処理を更に併用することによ り中間調を明るくすることは容易です。  また、詳しい話は省略しますが、JPEG画像は8bitまでしか表現できな いのに対して、RAW現像処理では16bit処理が行えるので、画像処理によ り画質劣化を最小限に抑えることができます。 (※ 厳密にはA/Dコンバーターが12bit処理なので、16bitは補正 処理によって得られています)  次の例は、とあるマンションの一室でワンちゃんの撮影を行ったときのもので す。下のファイルはカメラが書き出したJPEG画像です。
( Nikon D50 + SIGMA18-50mmF3.5-4.5DC , JPEG-コントラスト&彩度(-) )  そして下の画像はRAW現像を行った後に保存したJPEG画像です。
( Nikon D50 + SIGMA18-50mmF3.5-4.5DC , RAW-SilkyPix-設定:FineStreet )  ご覧になっているモニタによって具合が異なるかも知れませんが、不自然な赤 みが取れ、ソファやレースのカーテンの爽やかさがアップしているのが分かると 思います。  以上、初心者にはそのメリットがよく分からないRAW撮影ですが、画像 処理のことを知れば知るほど、そのメリットが大きいことが実感できるようにな るのです。  RAW撮影&現像のことを詳しく掘り下げると止めどもなくなってしまいます ので、今回はその紹介程度にしておきました。  もしご興味のある方がいましたら、書籍などたくさん発売されていますので、 勉強されてみてはいかがでしょう。  おっと、その前に大切なことを書き忘れていました。  RAW現像処理はとてもマシンパワーを必要とするので、処理の早いパソコン が必要だということです(CPUパワー:3.0GHz以上を推奨)。そうでないと 一枚の現像処理に数分もかかって、イライラしてしまい、とても作品作りを楽し むどころではなくなってしまいますから。  デジカメって本当にお金がかかりますね!(笑)  来週もどうぞご期待ください。 =-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-= §5.今後のリニューアル予定 =-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-= ・2006年個展作品のウェブ展示 ・特設展示「さくら」コーナー ・「お気に入り」システムの作成 ・フォト検索ページの作成 ・写真販売システムの作成 ・撮影機材紹介 ・特別展示室(タペストリー表示など) =-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-= §6.その他のお知らせ =-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-= ※ブログのバックナンバーは下記URLにアクセスするとご覧になれます。 → http://tory.com/j/others/index_mm.html
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