2006-11-15 Back to HomePage
 
 いつも自然風景写真館をご覧いただきありがとうございます。


 2006年11月13日(月)に、紅葉の箱根にて、小田原市の「ザ・画像館」
主催による『デジカメ一眼レフ撮影会』が行われました。

 さっそく、そのレポートをお届けしようと思います。


 今年の紅葉は平年よりも10日ほど遅いらしく、標高の高い小涌谷付近でも、
染まり具合はまだまだ5部といったところですが、しかし樹種によっては見事に
紅葉しているものもあり、私たちの目を楽しませてくれました。

 天気が良く、元箱根、大観山などでは富士山の姿も見ることができ、参加者の
方々は一様に満足していただいた様子です。

 また、大観山で夕暮れの富士山の撮影を済ませた後、芦ノ湖湖畔にある『箱根
レイクホテル』にて夕食会とプロジェクターによる講評会が行われました。
撮影した写真をすぐに見られるのはデジカメならではの楽しみです。
大画面の液晶プロジェクターは威力抜群で、これもまた参加者の方々にはご満足
いただけたのではないでしょうか。

 そのため終了時間が8時半ごろと、かなり夜遅くなってしまい、残念ながら私
の作例写真はその場ではご覧に入れられずじまいでしたが、このブログ速報で
は撮影会に参加できなかった方のためにも、作例写真などを添えて撮影会の様子
をお届けしたいと思います。



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 スタッフと参加者を乗せてバスは一路、箱根を目指します。小田原大橋を渡る
途上、箱根の山が正面に見えてきました。雲一つ無い見事な秋晴れに恵まれまし
た。


( FUJIFILM FinePix-Z2 )  せっかくですから、ブログの読者の方も撮影会に参加したつもりになれるよ う、適時アドバイスをさせていただきます。(笑)  デジタルカメラは、フィルムカメラ以上に逆光時にゴーストやフレアーが発生 しやすいと言われています。遮光効果を高めるためにレンズ先端にフードを着け るべきでしょう。参加者の中にもフードを持参していない方がけっこういらっしゃ いました。フードは付属している場合はもちろん、別売り品だとしてもなるべく つけるようにしましょう。万一の時のレンズ前面の保護にもなります。  しかしそれだけでは完全ではありません。最近のレンズはズームレンズが主流 ですが、その場合のフードはケラレが生じないように大きさが広角側の画角にセッ トされています。しかしこれでは望遠側にズーミングしたときに十分な遮光効果 が得られません。  下の写真は先週ご報告した長円寺の紅葉を逆光で撮影したものですが、よく見 ると緑の円で示した3カ所にゴースト・イメージが写りこんでしまっています。
( PENTAX K100D + SIGMA18-125mmF3.5-5.6DC )  ファインダーをよく見ていれば気づくはずですが、しかし撮影に夢中になって いると案外気がつかないものです。  下のデモンストレーションのように、レンズの前に手をかざして、手が画面に 写りこむギリギリのところでハレ切り(ハレーション・カット)を行いましょう。 専用のハレ切り板が無くても、手をかざすだけでもかなり効果があります。
( FUJIFILM FinePix-Z2 , 撮影:ザ・画像館、松井社長 )  参加者の方々とお話をしていると、みなさん「絞りの効果」を案外意識してい ないようです。撮影する前には、「どのような絞り値で撮ったらよいか」、常に 仕上がりをイメージしながら事前に値を決定するようにしましょう。  絞りは「F○○」のようにカメラで表示されています。 下の作例のように、F値が小さいほどバックの像がボケて、F値が大きいほどバッ クの映像が具体的になります。
( Nikon D80 + AFDC-Nikkor105mmF2D , F5.6 )
( Nikon D80 + AFDC-Nikkor105mmF2D , F2.0 )
( Nikon D80 + AFDC-Nikkor105mmF2D , F16 )  ご自分のイメージに合わせて絞りを使い分けるようにしましょう。  さて、まずは肩慣らしで箱根湯本にある「早雲寺」(そううんじ)にやってき ました。 http://www.mapfan.com/index.cgi?MAP=E139.6.25N35.13.37&ZM=6
 ここは一見、地味な場所に見えますが、思いのほか被写体がたくさんあるので すよ。このときは、どこからともなく黒猫ちゃんがやってきました。
( Nikon D200 , 生徒さん撮影 )  生徒さんの作品ですが、猫の視線と影が印象的な良い作品です。  猫を狙っていた方はけっこういますが、みなさん詰めが甘い。(笑) 雰囲気のある作品を作るには「被写体と同じ目線で撮る」これが基本です。 私が撮影をしているポジションは、もうほとんど腹ばい状態ですが、これが猫と 同じ目線を生み出すのです。汚れることを厭わずに、大胆なアングルを狙ってみ ましょう。
( FUJIFILM FinePix-Z2 , 撮影:ザ・画像館、松井社長 )  こうするとバックがより大きくぼけて、空気感や立体感のある写真になること がお分かりになると思います。
( Nikon D80 + AFDC-Nikkor105mmF2D )  早雲寺は標高が低いので紅葉にはまだまだ早かったのですが、しかし光と影が とても印象的な場所で、思ったよりも写真向きの良い雰囲気の場所でした。 寺を守る大樹は相変わらず威厳のある姿を見せてくれます。
( Nikon D80 + SIGMA18-200mmF3.5-6.3DC )  太い幹と枝葉が秋の日差しを受け、その影がうっすらと苔むした地面に投げか けられて美しいシルエットを描き出しています。
( Nikon D80 + SIGMA18-200mmF3.5-6.3DC )  寺の縁側の障子には梅の枝葉のシルエットが映りこんで、これもまた印象的な 秋の時間を描き出しています。
( Nikon D80 + SIGMA18-200mmF3.5-6.3DC )  さて、早雲寺での肩慣らしを終えて、バスは国道1号線の脇にある「孝三九橋」 までやってきました。 http://www.mapfan.com/index.cgi?MAP=E139.5.24N35.13.49&ZM=8
 この場所からは、渓谷に平行して走る「箱根登山鉄道」の鉄橋が見られるので す。
( FUJIFILM FinePix-Z2 , 撮影:ザ・画像館、松井社長 )  今年の紅葉はとても遅く、また色もあまり良くないので、渓谷の色づきは今一 歩というところでしたが、15分に一本くらい電車が通るので、それが良い風景 のアクセントになります。
( FUJIFILM FinePix-Z2 , 撮影:ザ・画像館、松井社長 )  電車が鉄橋の向こうから現れるたびに、参加者の方々は皆一斉にシャッターを バシバシバシと切って、その音が谷間にこだまするようでした。  さてお次の場所は、小涌谷にある「蓬莱園」です。有名な紅葉スポットとして 知れ渡っているせいか、平日にもかかわらずけっこうな数の観光客の方々がいら していました。 http://www.mapfan.com/index.cgi?MAP=E139.3.4N35.14.2&ZM=5

( FUJIFILM FinePix-Z2 , 撮影:ザ・画像館、松井社長 )  天気が良いに越したことはないのですが、しかし実はこのような時は紅葉のしっ とりとした情緒を出すには不向きです。このような時は光のコントラストが強す ぎて、紅葉がバリバリした感じになってしまうからです。  しかし最近のデジカメは階調重視の設定になってきているようで、順光で撮影 してもハイライトが飛ぶことなく、柔らかい印象になりました。
( Nikon D80 + SIGMA18-200mmF3.5-6.3DC )  もっとも、ポジフィルムのコントラストの高い描写に慣れた人には、少し「ねっ とり」とした描写を妙に感じるかも知れません。  こういう光の強い時には、やはり逆光で葉の透過光を狙うと良いでしょう。輝 かしい雰囲気を出すことができます。
( Nikon D80 + AFDC-Nikkor105mmF2D )  ただ逆光で狙うだけでなく、枝葉の形状、そしてバックでぼけている木々や木 漏れ日の形まで気を配って構成すると美しい写真になることでしょう。  余談ですが、Nikon D80 は良いカメラですが、やはり中級機のためかファイン ダーが完全ではありません。というのは、ファインダーで覗いている像と、実際 に写る像が一致していないからです。  この写真は、ファインダーではほどよいボケだと思ってシャッターを切ったの ですが、仕上がってみると思った以上に「ボケすぎ」でした。
( Nikon D80 + AFDC-Nikkor105mmF2D )  ソフト的レンズを使ったのですが、ここまでボケすぎだと、少しイヤミに感じ る方がいるかも知れません。  ファインダーの性能あまり語られませんが、非常に重要です。なぜなら、マク ロ撮影の時など、ファインダーの中の像の方が被写界深度が深いと、「ピントが 合っているように見えるのに、仕上がってみるとピントを外していた」という現 象が起きるからです。  そうはいいつつ理想のファインダーを追求すると、ガラスペンタプリズムが大 きくなって、高級機種のように重くなってしまうのが難しいところです。  このあたりのテーマはまた「テクニカル・ノート」で詳しくご紹介できればと 思っています。  自然の中での撮影会ですが、自然以外のスナップにも挑戦してみましょう。こ ちらは参加者の方の後ろ姿が印象的で、紅葉の木漏れ日をバックにしてスナップ させていただきました。
( Nikon D80 + AFDC-Nikkor105mmF2D )  デジカメ撮影会だけあってか、私と同じ30代の参加者がいることは嬉しいこ とです。これからこうした若い方々にどんどん参加してもらえることを願ってい ます。  蓬莱園の脇道を仲の良さそうなカップルが歩いていたので、スナップさせても らいました。
( Nikon D80 + AFDC-Nikkor105mmF2D )  暖かい秋の日差しが二人の未来を祝福しているようです。でもちょっと仲が良 すぎです、焼けますね。(笑)  天気が良すぎて空が青いプラスチックを貼り付けたようだったので、なかなか 空を入れる構図の写真は撮りづらかったのですが、しかしどこからともなく雲が ぽっかりと流れてきました。
( Nikon D80 + SIGMA18-200mmF3.5-6.3DC )  空に雲があるのとないのでは大違いです。雲の流れは速く、三脚にセットして いるヒマはありません。手持ちで素早くフレーミングして撮影します。素早く撮 るといっても露出には非常に重要です。特に白い雲が白飛びを起こさないように 段階露出をすると安心です。  望遠だけでなく、広角での撮影にも挑戦してみましょう。画面に太陽を入れる のはフレアやゴーストが出るので避けたいところですが、しかし「生命感」を写 真にそそぎこむにはこういう冒険も必要でしょう。
( Nikon D80 + SIGMA18-200mmF3.5-6.3DC )  この写真もゴーストは出ていますが、それが緑の葉のところにあるのでそれほ ど目立ちません。これが黒い幹のところにあるととても目立ってしまいます。そ のような時はファインダーで確認しながら微妙にアングルをずらして調整しましょ う。  さて、さらに標高を上げて、芦ノ湖湖畔までやってきました。 http://www.mapfan.com/index.cgi?MAP=E138.59.32N35.14.8&ZM=7

( FUJIFILM FinePix-Z2 , 撮影:ザ・画像館、松井社長 )  生徒さんで、三脚のセンターコラム(中心にある棒)を伸ばして撮影している 人がいますね。見たところ、もっと下の脚を伸ばせるはずです。三脚の基本は3 本の脚を必要な長さいっぱいまで伸ばすことです。センターコラムだけを伸ばす のは高さ調節に便利ですが不安定になるので最後の手段です。  湖畔の森からは太陽の光が反射して光っている水面を望むことができます。木 々たちのシルエットを配するとモノトーンの世界になってとてもキレイです。
( Nikon D80 + AFDC-Nikkor105mmF2D )  水際の風景では、前景に何を入れるべきかを常に考えて被写体を探すようにし ましょう。  さて、同じ芦ノ湖湖畔にある元箱根にやってきました。この場所は湖面の向こ うに富士山の姿を見ることができる絶好のロケーションです。 http://www.mapfan.com/index.cgi?MAP=E139.1.57N35.11.46&ZM=7

( Nikon D80 + SIGMA18-200mmF3.5-6.3DC )  観光船が湖を往来しています。富士山と紅葉と湖と船。たくさんの被写体があっ て目移りしてしまいますね。
( Nikon D80 + AFDC-Nikkor105mmF2D )  観光客の人も多く、特にカップルをよく見かけるので、彼らをスナップさせて もらいました。ちょっと肩を落としているように見える彼氏は何を考えているの でしょう。彼女に励ましてもらっているのでしょうか。
( Nikon D80 + AFDC-Nikkor105mmF2D )  黄昏れた光をバックにすると、何でも魅力的で、物語があるように見えてしま うのです。  駐車場の脇に水たまりがありました。その水面には夕暮れの琥珀色の空が映り 込み、往来する人々の姿をシルエットにして映しています。湖畔には釣り人の姿 も多く見られましたので、彼らのうちの一人が通ったところをスナップさえても らいました。
( Nikon D80 + AFDC-Nikkor105mmF2D )  元箱根もけっこう写すものがたくさんあるのですよ。特に西に向かって湖が開 けているために夕暮れ時がチャンスです。
( Nikon D80 + SIGMA18-200mmF3.5-6.3DC )  シルエットを強調するために、また、夕空のトーンを白飛びさせないようにす るためには思い切ったマイナス補正が有効です。
( Nikon D80 + SIGMA18-200mmF3.5-6.3DC )  さて、黄昏ゆく元箱根を後にして、バスは大観山の展望台まで登ってきました。 眼下に芦ノ湖を望み、その向こうに富士山が鎮座する、言わずと知れた富士山の 名展望地です。 http://www.mapfan.com/index.cgi?MAP=E139.3.6N35.10.52&ZM=7

( FUJIFILM FinePix-Z2 , 撮影:ザ・画像館、松井社長 )  ほど良い雲が出てきたので「これは夕焼けが出るか!?」と期待したのですが、 しかし西の上空に別の厚い雲がたなびいており、それが邪魔したためか残念なが らそれほど焼けなかったようです。  しかしそこはデジカメの便利なところ、ホワイトバランスを「曇天モード」に することによって赤みを若干強調することができました。
( Nikon D80 + SIGMA18-200mmF3.5-6.3DC )  逆にこちらはホワイトバランスを「白熱電球モード」にして神秘的なブルーの 芦ノ湖と富士山を狙ってみました。
( Nikon D80 + SIGMA18-200mmF3.5-6.3DC )  RAW現像だとこのあたりの調整はしやすいのですが、JPEG画像だとその 場で画像が決まってしまうので、撮影時にホワイトバランスを変えながら何枚か 撮影しておくと良いでしょう。その名から後でイメージに合うものを選べば良い のです。  夕暮れの富士山を撮った後は、「箱根レイクホテル」に移動して夕食会です。 けっこう豪勢な料理がでて満腹でした。
( FUJIFILM FinePix-Z2 , 撮影:ザ・画像館、松井社長 )  今回の撮影会の目玉はなんといっても、その日のうちに行う「講評会」です。 ノートパソコンと液晶プロジェクターをホテルに持ち込んで、生徒さんの画像デー タをその場でコピーして、映写を開始します。
( FUJIFILM FinePix-Z2 , 撮影:ザ・画像館、松井社長 )  さすがに17名もの参加者のデータをコピーするには骨が折れましたが、しか しやはりその場でその日の作品が見られるというのは楽しいものです。
( FUJIFILM FinePix-Z2 , 撮影:ザ・画像館、松井社長 )  壁に映し出された大画面の写真は迫力で、細部まで良く分かります。生徒さん は他人の作品に感心しながら、本日の撮影行を思い返していました。  生徒さんは皆、それぞれキラりと光る個性をお持ちで、私も講師という立場で はありますが色々な方の作品を拝見できて楽しかったです。  夕暮れ撮影を終えてからの講評会だったために、小田原駅で解散したのは夜の 9時を回ってしまっていましたが、皆さんにご満足いただけたようで、私も重い 機材を持ち込んだ甲斐があったというものです。(笑)  生徒の皆さん、夜遅くまでおつきあいくださり、どうもありがとうございまし た。  また、企画から各種の手配、当日のサポートなどを務めていただいた、「ザ・ 画像館」の松井社長およびスタッフの中島氏には改めてお礼申し上げます。  みなさんどうもありがとうございました。  次回もどうぞご期待下さい! ◆今回の速報写真で使用したデジカメ◆ FUJIFILM FinePix-Z2 → http://fujifilm.jp/personal/digitalcamera/finepixz2/
PENTAX K100D → http://www.digital.pentax.co.jp/ja/35mm/k100d/
Nikon D80 → http://www.nikon-image.com/jpn/products/camera/slr/digital/d80/
★★★ ブログの速報用デジカメ画像の生データをDLできます ★★★  今週のブログに掲載された画像データについて、「Exifデータを含んだデジ カメ画像のオリジナルデータ」を別途ダウンロードできます。  Exifデータとはデジカメで撮影した画像データにカメラの状態や各種の設定 (カメラ名、絞り値、シャッタースピード、ISO感度、ホワイトバランス、など) の情報を付随させたデータのことで、デジカメ画像の分析には欠かせないもので す。  熱心なカメラマンの方々の参考になればと思います。 ご興味のある方は下記のURLをクリックしてダウンロードしてください。 http://tory.com/j/others/mm/2006/11-15/ExifImages.zip
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