2007-02-26 Back to HomePage
 

こんにちは、自然風景写真館のトリコシです。


自然風景写真館ブログの第213号をお届けいたします。



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§1.ギャラリー更新情報
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 Photo Gallery『フォトギャラリー』は、このブログ発行に合わせて
毎週月曜日に更新されます。今週の新作は以下の通りです。
http://tory.com/
にアクセスして、 Photo Gallery『フォトギャラリー』のページをご覧になって下さい。 ■ギャラリーに追加された新作リスト Img04027 "The sunrise on the station." 『駅舎の日の出』 Img04069 "The friends of morning glories." 『あさがおの仲間たち』 Img04078 "The plum blossoms whispers to you." 『梅林のささやき』 Img04092 "The temple of evening." 『夕照の寺院』 Img04184 "On the wide sea." 『広き海の上で』 Img04219 "The verdure which proceeds with the dream." 『夢を運ぶ緑』 Img04270 "The close friend of iris." 『仲良しショウブ』 Img04332 "I think in the quiet sunset." 『静かな落日に思う』 ■ギャラリーから削除された作品リスト --- 削除された作品はありません --- =-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-= §2.今週のニュース =-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-= 今週の特別なお知らせはありません。 来週にどうぞご期待ください。 =-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-= §3.季節の便り =-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=  今年は記録的な暖冬ということですが、大陸からの寒気が弱いと太平洋岸に低 気圧がたくさん通過して富士山や南アルプスといった太平洋に面した山々はむし ろ例年よりも雪が多いと感じるのですが、しかし日本海の地方に行くと、その異 常なまでの雪の少なさを実感します。  今週の季節の便りは、神奈川県勤労者山岳連盟の登山学校に参加して上越国境 にある谷川岳(たにがわだけ)に登ってきましたので、その様子をお届けしましょ う。 http://www.mapfan.com/index.cgi?MAP=E138.56.0N36.49.53&ZM=5
 山好きの方ならご存じの有名な谷川岳は群馬県と新潟県の県境に位置し、標高 は2000mに満たないものの日本海側から吹き付ける寒気や気流の影響を受け、 複雑な地形とあいまって天候は変わりやすく、冬期は数mを超える積雪に見舞わ れる豪雪の山として知られています。それら大量の雪がもたらした雪崩や融雪は 岩肌を削りだし日本有数の急峻な岸壁を形成しています。そしてそれはクライマー たちにとっても大いなる挑戦の対象となっているのです。  ちなみに山岳事故統計が取られるようになった1931年から2005年まで の遭難死者数は781名で、日本はもちろん、世界でもワースト記録だそうです。 (エベレストは178名)  そうは言っても、それは一ノ倉沢や幽ノ沢といったとりわけ厳しいコースでの 話。ひとくちに谷川岳といって色々なコースがありますから、その話だけで恐れ ることはありません。  今回の登山学校では西黒尾根(にしぐろおね)という、最もポピュラーなコー スを往復してきました。このコースなら条件が良ければ4時間ほどで山頂に立て、 経験者が同行すれば初心者でも冬山気分を満喫することができるでしょう。 〜〜〜・〜〜〜・〜〜〜・〜〜〜・〜〜〜・〜〜〜・〜〜〜・〜〜〜・〜〜〜  さて、谷川岳の登山基地である谷川岳ロープウェイの駅にて準備をすませて出 発です。しかし土曜日は大陸から寒気が入り込み、上越地方は吹雪に見舞われて いました。
( Canon PowerShot-A540 )  しかし幸か不幸か暖冬の影響で寒気は長続きしないようです。気象予報から日 曜日は高気圧が張り出してきて晴天になるだろうと判断して出発です。樹林帯の 途中でビバークするのなら、それほどの強風にはならないからです。
( Canon PowerShot-A540 )  それにしても上越地方の雪の少なさは異常なくらいです。例年2月のこの時期 なら、数メートルの雪の壁が出来上がっているはずなのですが、ご覧の通り林道 脇の森は地肌が見えていて、埋まっているはずのゲートも見えています。
( Canon PowerShot-A540 )  樹林帯に入りました。この樹木が曲がっているのは雪の重みに耐えていたため です。そう、本来ならあの上まで積雪があるはずなのです。本当に今年の少雪は 異常なくらいです。
( Canon PowerShot-A540 )  いつもなら猛烈な雪の重みに耐えなければいけない樹木たちも、今年の冬は拍 子抜けしているのではないでしょうか。  さて、雪は少ないとはいえ、大陸から寒気が入り込めばこの山域は強烈な吹雪 になります。その強風に耐える術(すべ)をもうこの森の木々たちは身につけて いるのでしょう。強風を柔らかく受け流し、細い枝はしたたかにこの森に生き続 けているのです。
( Canon PowerShot-A540 )  強風を真横に受けながら、登山者たちは西黒尾根を登ってゆきます。稜線の上 は危険ですが、樹林帯ならまだまだ安心感があります。
( Canon PowerShot-A540 )  あまりの寒風に耐えかねたのか、どこかのパーティが尾根の途中でテントを張っ ていました。テントはバタバタと強風にはためいています。
( Canon PowerShot-A540 )  定期的に吹き付ける突風は稜線の粉雪を舞き上げ、視界を阻みます。
( Canon PowerShot-A540 )  舞い散る雪、吹き付ける風、その中をものともせずに歩き続ける登山者たち。 何が楽しくてそんなことをするのかと思われるかも知れませんが、言うまでもな く、その後に訪れる素晴らしい風景と感動のため、今は耐えているのです。
( Canon PowerShot-A540 )  豊かな森に容赦なく吹き付ける冬の嵐。
( Canon PowerShot-A540 )  しかし白く淡くモノトーンの色彩に包まれた世界は、厳しい中にも不思議に包 まれるような優しさも感じます。
( Canon PowerShot-A540 )  少ない雪のために、雪洞(せつどう、雪のほらあな)が作れるかどうか心配さ れましたが、風が巻いている吹きだまりにはかなりの積雪があり、ほっとしまし た。
( Canon PowerShot-A540 )  適地を見つけて、雪洞の作成開始です。
( KODAK EASYSHARE V705 )  雪洞設営はとにかく体力勝負です。とにかくひたすら掘り続ける。体力つかい ます。これはダイエットには絶好ですよ。食品ダイエットなど楽な方法なんてあ るはずないです。とにかく体を動かしてダイエットしましょう。この雪洞作りを すれば、絶対どんな人でもやせること間違い無しです。(笑)
( Canon PowerShot-A540 )  この場所の雪はとても柔らかくて助かりました。おかげで1時間半ほどで立派 な雪洞ができました。入り口をふさぐビニールシートのオレンジ色がとても綺麗 です。
( KODAK EASYSHARE V705 )  雪洞作りを行っている最中も吹雪はやみません。しかしその中でも周囲に目を 向けて見れば、植物たちのささやかな息づかいが聞こえます。
( Canon PowerShot-A540 )  森の中でひたすら耐え続けて春を待つ小さな萌芽たちに健気さを感じます。
( Canon PowerShot-A540 )  今年の春はきっと早くやってくるでしょう。耐える時間はもうすぐ終わりです。  雪洞の中に入って食事タイムです。水は周囲の雪壁を溶かして作れば無尽蔵に あるのでラクチンです。
( KODAK EASYSHARE V705 )  コーヒーを沸かしてほっと一息。
( KODAK EASYSHARE V705 )  周囲がどんなに寒くても、雪洞の中は0℃程度に保たれています。作るのに時 間はかかりますが、いったん出来てしまえば厳しい冬山でこんなに快適なものは ありません。  試しに外に出てみれば、周囲は相変わらずの吹雪です。
( KODAK EASYSHARE V705 )  しかし雪洞の中はとても静かで、しんしんとした雪の重みが発するわずかな音 だけしか聞こえません。ろうそくに光をともしても、揺らめきはなく、小さな炎 がまっすぐに天井を向いています。
( Canon PowerShot-A540 )  とても静かでぐっすりと眠れます。テントだと風の音がうるさくてこうはいき ません。  就寝時間です、寝袋にくるまって「芋虫状態」になりました。広い雪洞ができ たので、おかげで窮屈な思いをせずにすみました。明日に備えてぐっすり休み、 体力を蓄えます。
( KODAK EASYSHARE V705 ) 〜〜〜・〜〜〜・〜〜〜・〜〜〜・〜〜〜・〜〜〜・〜〜〜・〜〜〜・〜〜〜  さて、翌朝目覚めて起き上がってみると、頭が何かにぶつかりました。ライト をつけてみると、雪が柔らかかったため、雪の重みで天井が下がってきてしまっ たのです。押しつぶされなくて良かったです。  かがんで通れるくらいだった入り口も、今は小さくなって、はらばいにならな いと通れなくなっていました。なんだか探検隊気分です。閉所恐怖症の方にはちょっ と耐えられないかも知れません。
( KODAK EASYSHARE V705 )  4時起床。まだ暗いうちから起きて出発の準備です。山では未明から早朝にか けてが最も天候が安定するからです。
( KODAK EASYSHARE V705 )  吹雪は今では止みましたが、雪洞の周りは真っ白な新雪の粉雪で覆われていま した。ヘッドランプの明かりを向けると、その結晶がキラキラと光ってとても綺 麗でした。その綺麗さを写真で伝えられたらいいのですが。  昨日までの吹雪はどこへやら。夜空にはチカチカと星がまたたいています。山 裾で光っているのは天神平スキー場の夜景です。この様子なら本日は晴天間違い ないです。
( Canon PowerShot-A540 )  東の空が見事な瑠璃色に染まり始めました。嵐の後の澄んだ空気だからこそ見 える色です。
( Canon PowerShot-A540 )  湯桧曽川(ゆびそがわ)を挟んで対岸にある山、白毛門(しらがもん)の山体 が、その空の色を映してほんのりと染まっています。
( Canon PowerShot-A540 )  雪洞周囲に挿しておいた赤旗がわずかにはためいています。風は微風。絶好の アタック日和です。  上州の名山、武尊山(ほたかさん)の稜線がオレンジ色に染まり始めました。 日の出はもうすぐです。
( Canon PowerShot-A540 )  そのオレンジ色を受けて、これから向かうであろう谷川岳本峰がモルゲンロー トに染まっています。(「モルゲンロート」はドイツ語で「朝焼け」の意味)
( Canon PowerShot-A540 )  森の中を登る私たちが高度を上げれば日の出の時間は早まります。やがて東の 稜線から太陽が顔を出し、輝き始めました。
( Canon PowerShot-A540 )  ズームレンズを一杯に引っ張って、その太陽を大きく写してみます。
( Canon PowerShot-A540 )  暗い山体の部分にレンズの内面反射の影響でゴーストやフレアが発生していま す。本来ならカメラマンに忌み嫌われるものですが、今はそれさえも宝石やキャン ディをちりばめた物のように見えます。  太陽の光が風に磨かれた滑らかな雪面に当たり、その表面にある結晶がキラキ ラと輝きます。未明の冷たかった空気は、この瞬間から上昇を始める、それが肌 を通して感じられます。
( Canon PowerShot-A540 )  その輝かしい光の中、登山者たちは山頂を目指します。この好天。いやが上に も気分は高揚します。
( Canon PowerShot-A540 )  雪と岩の斜面に取り付いて小さなピークを一つ一つ超えてゆきます。風は冷た いけれど肉体と精神の温度は上昇し、額には汗がうっすらと滲んでいます。
( Canon PowerShot-A540 )  高度を上げてゆくごとに周囲の視界が開け、見事な連なりを見せる上越の山々 が見渡せます。
( Canon PowerShot-A540 )  湯桧曽川の上流、右奥に見える稜線の低い所は清水峠、昔から関東と越後を隔 てる難所として数々の旅人を見守ってきました。もちろん冬の間は豪雪のために 通れません。近代になってトンネルが開通する以前は、冬はまったく人の通行を 寄せ付けない場所だったのです。  尾根の上部、森林限界(高い木が無くなる場所)を超えると、急に視界が開け、 谷川岳の白い岸壁が圧倒的な迫力で迫ってきます。神々しいまでの白さ、あまり に眩しくて、サングラス無しでは眼を痛めてしまうでしょう。
( Canon PowerShot-A540 )  稜線の雪を一歩一歩踏みしめ、着実な足取りで山頂を目指す登山者たちの後ろ 姿には頼もしささえ感じられます。
( Canon PowerShot-A540 )  ナイフリッジ(稜線上の尖った箇所)の通過では神経を使います。バランスを 取ることが重要です。怖がればかえってバランスが悪くなるでしょう。体力面よ りもメンタル面が大切です。
( Canon PowerShot-A540 )  南の斜面には、北からもたらされた豪雪が大量に積もって、沢や森をすっかり 覆い尽くしていました。まるでカーペットのように白く、その滑らかさはケーキ を覆った生クリームのようです。
( Canon PowerShot-A540 )  武尊山(ほたかさん)や皇海山(すかいさん)など、上州の名だたる名山を背 後に眺めながら、登山者たちはさらに稜線の上部を目指します。
( Canon PowerShot-A540 )  強烈な北風によって稜線の南側に張り出した雪庇(せっぴ)です。時には10 mほどにも成長することがあり、うかつにその上に乗ると重みで崩落し、谷底へ 真っ逆さまです。
( Canon PowerShot-A540 )  といって反対側の斜面を通過すれば今度は雪崩の心配があります。今年は暖冬 のためか、既に亀裂が入っていました。この地点の通過が一番神経を使いました。  風が創り出す自然の彫刻、シュカブラです。
( Canon PowerShot-A540 )  今週は時間が少なく、デジカメ画像の補整をしていませんが、レベル補正でコ ントラストを強調すれば、もっと力強い映像になることでしょう。  ちなみにシュカブラの語源は SKAVL(発音スカウル)というノルウェー語だと のことです。スキーの盛んな国で、雪の状態を示す言葉が多く、その中で波状の 雪面を示す言葉だとのことです。  北に目を向けると一ノ倉岳へ向かうリッジ(稜線)がまるで鬼の角のようにそ びえています。
( Canon PowerShot-A540 )  初心者向けの西黒尾根と違い、一ノ倉は先に述べたように悪名高い山岳遭難多 発地帯の難所です。こうして遠目から見ただけでもその厳しさが伺えます。  最初は緩やかだった尾根も、山頂が近づくにつれて斜度を増してきました。 冷たい風の中、息を弾ませながら登山者たちはさらに高みを目指してゆきます。
( Canon PowerShot-A540 )  かなり高度を上げてきました。背後には同じ谷川連峰の、白毛門(しらがもん)、 笠ヶ岳(かさがたけ)、朝日岳(あさひだけ)といった山々が同じくらいの高さ に見えています。
( Canon PowerShot-A540 )  谷川岳本峰の真横にある一ノ倉岳です。多くの雪に包まれながらも急峻な岩場 は依然として黒々としており、私たち登山者にプレッシャーをかけてきます。
( Canon PowerShot-A540 )  はるか彼方に赤城山(あかぎさん)が見えます。下の白く光る稜線は天神尾根。 そして天神平スキー場の建物とスロープが見えます。もうずいぶん高いところま でやってきました。
( Canon PowerShot-A540 )  その天神尾根はスキー場のゴンドラを使って入山ポイントの標高を稼げるので、 さらに初心者向けのコースとして知られています。今日は晴天。昨日は悪天のた め運行を中止していたゴンドラも問題なく動いたのでしょう。そちらのルートか らも多くの登山者がやってきます。
( Canon PowerShot-A540 )  万太郎山や平標(たいらっぴょう)といった谷川連峰西方の山々の白い稜線が 見事です。そしてその向こうには苗場山をはじめとした新潟の山々が見えていま す。  彼らも追いついてきました。背後、左上に見えるのは浅間山(あさまやま)で す。本当に周囲の展望が思いのままです。(ちなみに遠く遙か、かすかに富士山 の姿も望めました)
( Canon PowerShot-A540 )  西黒尾根と天神尾根の分岐点「トマの耳」にやってきました。高々としつらえ られた登山標識には大量の雪片(通称:エビのシッポ)が付着し、さながら白い マッシュルームのようになっていました。
( Canon PowerShot-A540 )  雲一つ無い青空に白いオブジェが実に映えます。  ここまで来れば山頂はあと一息です。谷川岳山頂部は広くなだらかで、もうそ の斜面を駆け出したくなるのです。
( Canon PowerShot-A540 )  そうしてついに谷川岳本峰に到達しました。多くの登山者が感動のあまり呆然 としてただ周囲の見事な展望を眺めているのみです。
( Canon PowerShot-A540 )  新潟方面に目を向ければ、どこまでも限りなく白い山々が続いています。今年 は暖冬の影響でちょっと黒々とした森が見えていますが、しかしその広大な白い 世界は、やはり雪国であることを思わされます。
( KODAK EASYSHARE V705 )  山頂部の岩場でもエビのシッポがたくさん発達していました。吹雪の時はもち ろんそんな余裕はないでしょうが、ピッケルでその雪片を彫刻のようにカリカリ と削って遊びたくなるのです。
( Canon PowerShot-A540 ) ◆スペシャルプレゼント!◆  山頂にてぐるりと360℃カメラを回転させて撮影して画像を合成してつなげ た「パノラマ写真」をお届けします。山頂の大展望の雰囲気を少しでも伝えられ たらと思います。どうぞお楽しみ下さい。 (ブラウザの詳細設定「自動的にイメージのサイズを変更する」の項目のチェッ クを外すと、本来の大きさの画像をご覧になることができます)
( Canon PowerShot-A540 , PhotoshpElements5.0で合成 ) (パノラマ写真は始めての試みなので、拙い箇所はどうかご容赦ください)  しばし山頂での大展望を楽しんだ後、同じく西黒尾根を下山開始しました。
( Canon PowerShot-A540 )  事故は登りよりも下りに多いので、下りは楽だからといって気を緩めることは できません。登り以上に神経を使いながら下ってゆきます。
( Canon PowerShot-A540 )  はるか眼下を望むと、天神尾根を今から登ろうかという登山者の列が見えます。 南方にある太陽の光が滑らかな雪面に照り返し、とても眩しく、神秘的な光景で した。
( Canon PowerShot-A540 )  そして尾根の下る方角、東を向けば、利根川の流れが蛇行しながら赤城山に向 かって伸びているのが見えます。その曲線は実に美しい。そしそれに沿って、水 上(みなかみ)、月夜野(つきよの)、沼田(ぬまた)といった上州の町が点在 しています。人間は自然の地形にそって町を建てるしかないのです、自然の大い なる力には逆らえません。
( Canon PowerShot-A540 )  それにしてもこの展望は見事です。きっと素晴らしいことでしょう。できたら 朝方、この場所からその光景を撮ってみたいと思うのです。月夜の西黒尾根を登っ て、いつかは。  危険箇所同じように通過して、尾根をどんどんと下降してゆきます。風は依然 として穏やかで、山の神様に感謝したくなるのです。
( Canon PowerShot-A540 )  太陽は刻々とその位置を変えています。そして光の方向も。登る時とはまた違っ た表情を見せる雪山の肌。白い沢と黒い森がより立体感を持って浮かび上がって きました。
( Canon PowerShot-A540 )  雪庇の向こうに日光白根山(にっこうしらねさん)や男体山(なんたいさん) といった山々が見えます。本当にげっぷが出るくらい、展望に恵まれた日曜日で した。
( Canon PowerShot-A540 )  光が傾けば、谷川岳もまたその表情を変えてゆきます。西黒尾根はその名の通 り西に向かっているので、早朝の谷川岳は太陽の光を正面に受けることになりま す。すなわち順光。写真撮影としては平板な光線状態です。しかし西に陽が傾け ば斜光となり、山肌がより立体感を持って見えてきます。
( KODAK EASYSHARE V705 )  今回は下山しなければなりませんでしたが、いつかは夕照に染まる谷川岳の雄 姿も見てみたいと思うのです。  樹林帯まで戻ってくれば、巨大なブナが出迎えてくれました。この表情。もう すっかり春の陽気を楽しんでいるようです。今年は雪が少なくて助かったと喜ん でいるのでしょうか。あるいは人間たちのように気候の変動を察知して心配して いるでしょうか。
( Canon PowerShot-A540 )  無事に谷川岳ロープウェイのレストハウスまで戻ってきました。昨日の吹雪が 嘘のようなうららかな陽気です。
( Canon PowerShot-A540 )  余談ですが、こだわり屋のトリコシは登山装備にもひとかたならぬ情熱を傾け ます。昨今はデジタルカメラの進歩に目を見張るばかりですが、しかし化学繊維 など、化学分野のマテリアル(素材)も進歩しているのでしょう。そこから作り 出される登山ウェアも実に高機能で快適なものに進歩してきました。  登山ウェアに求められる性能は、防風性や防水性はもちろんですが、それ以上 に大切なのは透湿性。すなわち運動によって内部で発生した熱や湿気を外に逃が す働きです。  防水性を保ちながら内部の湿気を外に逃がすという相反した機能を近年の登山 ウェアは急速にその性能を高めつつあります。今回のような温暖な場所から寒冷 な場所にかけて行動すると特にそれを実感します。 (ちなみに私は経験がありませんが山の本をひもとくと、「ハイパロン」という 昔の素材は、要するにただのビニールシートで、そとの水は通さないけれども、 内側からの汗も絶対に逃げてゆかず、ウェア内部はびっしょりになってしまうと いう、ボクサーのダイエットスーツのようなシロモノでした。今からはとても考 えられませんが。。)  ちなみにこれを着ればダイエット間違いなしです。  そう、怪しい健康食品などやめてみなさん登山をしましょう!(笑)
◆今回の登山におけるウェア構成◆ ・ベースレイヤー(アンダーウェア) Patagonia Capliene S.W.Crew(キャプリーン・シルクウェイト・クルー) Patagonia Capliene E.W.Bottoms(キャプリーン・エクスペディション・ボトム) ・トランジションレイヤー(中間着) Patagonia R1 FlashPullOver(アールワン・フラッシュプルオーバー) ・シェル(アウターウェア) Patagonia ReadyMix Jacket(レディミックス・ジャケット) Patagonia MixMaster Pants(ミックスマスター、パンツ) (※ 念のためお断りを。これは特定のメーカーの宣伝行為ではありませんので、   あくまで登山をする方々の参考になればとの話です。どうかご理解下さい)  衣料メーカーそのものはブランド力やイメージアップ、宣伝戦略などが物を言 いますが、実はそこに素材を提供しているのは化学メーカーです。パタゴニアと いうアメリカのアウトドア衣料メーカーの場合は日本の有名な化学メーカー帝人 (テイジン)が化学繊維を提供しているようです。  値段は確かに張りますが、確かにその透湿性は素晴らしい。たいていは登りの 時はフリース(中間保温着)を脱いで薄着で行動し、運動量の少ない下りになっ たときに中間着を増やす「レイヤリング」という調節方法が主流なのですが、し かしこの透湿性の高いウェア(「レギュレーター・システム」とパタゴニアでは 呼んでいます)を着ていると、登りから下りまで、暑いところから寒いところま で、今回の山行中、一度もウェアを着替えることはありませんでした。  着替える回数が少なければそれだけ時間を有効に使えることになりますし、 厳しい環境で行動する時の快適さが得られれば、それだけ撮影に集中すること ができるようになります。本当にありがたい話です。フォトグラファーはその恩 恵に感謝して、ますます良い写真を撮らなければなりません。  長々と失礼いたしました。  登山装備のことを「テクニカル・ノート」で語り出すと、きっと止まらなくなっ てしまいますし、普通の人はついてゆけなくなるでしょうから止めておきましょ う。(笑)  汗にまみえたウェアを着替えて、おきまりの「谷川温泉」で汗を流します。 湯船からはつい先ほどまで登っていた谷川岳の稜線が見えています。
( Canon PowerShot-A540 )  その上を歩いているときも神々しい白さに眩しくなりましたが、こうして下界 から黒い森ごしに姿を見せる白い峰々は、さらに白く輝かしく見え、神々しく威 厳に満ちています。  今回は山の神様が微笑んでくれたようです。さて次回はどんな山旅になること でしょうか。  これからも自然風景写真館にどうぞご期待下さい。 ◆今回の速報写真で使用したデジカメ◆ Canon PowerShot-A540 → http://cweb.canon.jp/camera/powershot/a540530/
KODAK EASYSHARE V705 → http://wwwjp.kodak.com/JP/ja/digital/digitalcamera/stylish/v705
★★★ 「季節の便り」の速報用デジカメ画像の生データをDLできます ★★★  今週のブログに掲載された画像データについて、「Exifデータを含んだデジ カメ画像のオリジナルデータ」を別途ダウンロードできます。  Exifデータとはデジカメで撮影した画像データにカメラの状態や各種の設定 (カメラ名、絞り値、シャッタースピード、ISO感度、ホワイトバランス、など) の情報を付随させたデータのことで、デジカメ画像の分析には欠かせないもので す。  熱心なカメラマンの方々の参考になればと思います。 ご興味のある方は下記のURLをクリックしてダウンロードしてください。 http://tory.com/j/others/mm/2007/02-26/ExifImages.zip
※Exifデータをご覧になるには "ExifReader","DPEx" などの  優れたビュワーソフトをお薦めいたします。 http://www.rysys.co.jp/
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-= §4. 鳥越のテクニカル・ノート =-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=  このコーナーでは、 「写真撮影のためのワンポイント・テクニック」 「人とはひと味違った作品づくりのためのヒント」 「新旧カメラの紹介」 「カメラの楽しい活用方法」  といった話題を紹介します。扱う内容については、デジカメ、フィルムカメラ を問わずベテランから初心者の方まで、幅広く色々な話題を扱ってゆきます。 (そのため、紹介する内容に一貫性が無いようにも見えますが、そこはご容赦く ださい。) ---------------------------------------------------------------------- ◆今週のテーマ:「コンパクトデジカメを三脚に固定する様々な方法」◆ ----------------------------------------------------------------------  私はメインの一眼レフカメラで撮影するほかにも、取材のメモ用として、コン パクトデジカメで同じような風景を撮影しています。  しかし朝夕の光量の少なくなる時間帯は自然とシャッタースピードが遅くなり、 三脚無しでは辛くなります(ブレの危険が大幅に増す)。メモ用画像とはいえ、 やはりきちんと撮りたいと思うのが人情でしょう。  といってコンパクトデジカメ用に三脚を用意するのも大変な話です。ただでさ え最近は機材が多くて困っているのですから。。  もし私と同じような悩みをお持ちの方がいましたら、これからご紹介するグッ ズを参考にしてみてはいかがでしょうか? ◆ アンブレラブラケットを流用する ◆  まず手始めに、先週にご紹介した傘を立てる器具「アンブレラ・ブラケット」 を流用する方法です。たいていのアンブレラ・ブラケットは、写真器材共通のネ ジを持っていますから、そこに傘のホルダーの代わりにミニ雲台を着けることが できるようになっています。


 こうして別に三脚を用意することなく、コンパクトデジカメ用の雲台を着ける ことができました。暗い場所でも2秒セルフタイマーを併用して撮影すれば、こ れでもうブレ知らずです。
(もちろん、雨が降っていない時にしか使えませんが。。) ◆ ストロボクリップを流用する ◆  カメラの量販店などに行くと、スタジオ撮影用に色々な便利な機材が売ってい ます。スタジオ撮影では、ライトやレフ板などを様々な角度から当てたり微妙に 角度を変えたりする必要があるので、便利な機材が多いのです。  これは本来はストロボをパイプや机などに挟んで着けるクリップですが、これ にもやはり共通のネジが着いています。
 こうしてミニ雲台を着けることが可能です。
 クリップ部分を開いて、三脚のパイプに取り付けてみましょう。
 こうして即席雲台のできあがりです。
 ウレタンパッドの箇所に着けるとなると、ブレが心配ですが、しかしそこまで 神経質になることはないでしょう。元々シャッターショックの少ないコンパクト デジカメです。セルフタイマーを使って撮影すれば、まずブレが問題になること はありません。
◆ ホットシュー雲台を利用する ◆  次にご紹介するのは、やはりスタジオ撮影に関連したグッズです。スタジオ撮 影ではフラッシュの使いこなしが重要になりますが、これはカメラの上部にある ストロボ用のホットシューに取り付けて、その角度を自由に変えられるミニ雲台 です。
 大きさはとても小さく、ひとつ持っていても全く苦になりません。
 さすがにちょっとグラグラしますが、しかしまあなんとかなるものです。
 ちなみに、本体のカメラが長時間露光をしている最中は、デジカメ側の操作を してしまうとブレが伝わってしまうので注意が必要です。  その弱点さえ気をつければ、高いアイポイントが得られて、メインカメラとほ ぼ同じ視線が得られて、けっこう重宝します。  こういうことをしていると、目的を達成するために、ショップを巡って色々な 機材を手にとって試行錯誤して試してみる、そのプロセスそのものが楽しくなっ てしまうのです。ほんとうに大きな子供が遊んでいるみたいに。(笑)  来週もどうぞご期待ください。 =-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-= §5.今後のリニューアル予定 =-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-= ・特設展示「さくら」コーナー ・「お気に入り」システムの作成 ・フォト検索ページの作成 ・写真販売システムの作成 ・撮影機材紹介 ・特別展示室(タペストリー表示など) =-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-= §6.その他のお知らせ =-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-= ※ブログのバックナンバーは下記URLにアクセスするとご覧になれます。 → http://tory.com/j/others/index_mm.html
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